waizuの観察記録や検証結果を公開しています

翅パカについて考える

羽化シーンの観察画像を紹介したことにより、みなさんからのコメントも頂戴することができました。
それらを総合して翅パカについてまとめてみます。

◇羽化時、うつ伏せの場合や横向きの場合もあるが、横向き=翅パカではない。

◇蛹室の状態が翅パカに影響していることは強く疑われる。

◇大型化で翅パカリスクが増大すると考えられているが80mm未満での多発報告もある。

◇蛹化時点で上翅の奇形による翅パカは明らかに存在する。

◇遺伝による翅パカの存在は明確ではない(奇形の遺伝は可能性あるかも?)

◇翅パカは早期対処により治療できる。

このように私はまとめてみましたが、ご意見がありましたらコメントをお願い致します。
追記訂正しますので・・・。

今日は、10年前頃、人工蛹室にハマっていたころに撮影した人工蛹室内での翅パカを紹介します。

IMG_0301.jpg

当時流行していたウレタン製の人工蛹室を使用し、羽化したのは70㎜前半の個体です。
昨日までの学習から羽化が始まり8時間以上が経過していることがわかります。

この画像の注目すべき点は、小楯板(上翅の付け根の中心部分)の周囲です。
※小楯板の読み・・・しょうじゅんばん

ここが妙に凹んでいます。
これは羽化時に圧力がかかったのかもしれませんが、前胸背板のディンプルの出方から蛹の段階ですでに歪んでいた可能性も考えられます。

この時、ど素人なりに治療も試みていたようです。
画像が残っていました^^;

okayama2_2.jpg

下手くそな手当であったため、お尻の部分を完全に閉じてやることができませんでしたが、小楯板周囲の変形が強い場合はとても難しい印象があります。

恐らく世の中には、翅パカ手術のスペリシャリストがいらっしゃると思います。
最適なテープ材質、上手な手当手法など、コッソリご教授頂きたい思いでいっぱいです。
m(__)m

一方、翅パカは遺伝的要因が強く、種親には一切使用しないスタンスの方もおられます。
これに関しては、想像だけで見解を示すのは控えておきます。
超大型であれば、無理しても使いたいのが心情です。
そうやって使用されたラインがブログ上でも散見されますので、今後の経過報告の中でその傾向が見えてくることを期待します。
翅パカ個体を種親に使用された方々には、次々世代くらまでの翅パカ状況を注意深く追跡して頂くことを強く希望します。
残念ながら私のところには、翅パカでも種親にしたいような魅力的な個体がいないもので・・・。
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[ 2014/08/28 00:11 ] 羽化 | TB(-) | CM(5)

羽化シーン続編

前回、羽化シーンの画像を紹介しましたが、もう10年も前の事で断片的にか撮影していませんでした。
あの続きがどうなのか少し気になり、日を改めて他の個体で観察した事例を紹介します。
uka2_0.jpg
露天にしていたら、ある日、このような状態に遭遇し観察を開始!

【約2時間後】
uka2_2時間20分
一向に頭を上げる気配がありません。

【約3時間後】
uka2_3時間10分
やっと頭を伸ばしてきました。

【約8時間後】
uka2_8時間
あとは黒くなるのを待つだけです。

このように、脱皮後、羽化が完結するまでには、予想以上に時間がかかるようです。
[ 2014/08/27 07:59 ] 羽化 | TB(-) | CM(2)

羽化シーンからわかること

今日は、オオクワガタが蛹から成虫になる瞬間を考察してみましょう!
前回、羽化9時間前の画像を紹介しましたが、まず、羽化が始まると横向きになり足も動き始めます。
uka0.jpg

【15分後】少し大顎を持ち上げ、表面の皮が浮いたようになってきます。
uka15.jpg

【35分後】一気に皮を脱いで行きます。
uka36.jpg

【50分後】ここでやっとうつ伏せになります。
uka50.jpg

よく、超大型になると体が重すぎてひっくり返ることができないから翅パカになるのだろう・・・などと言われます。
しかし、横向きのままで、まず上翅を適正な場所に移動させてから脱皮が始まっています。
ここが重要です!
また、翅パカ現象はわずか20分以内に発生していることもわかります。

では、翅パカはどうして起きるのでしょう?
すでに蛹の時点で奇形がある場合も知られていますが、そのような内的要因はどうしようもできません。

それに対して、蛹室の状態が悪い場合も好発します。
こちらは、間違いなく外的要因が考えられますが、発生メカニズムは不明です。

一方、蛹室の状態がよい場合であっても、超大型個体で起きる翅パカはどのように説明すればよいのでしょうか?
限界まで大きくなり奇形に近い状態であることも予想されますが、重すぎてうまく横向きになることができず、上翅に余分な負担がかかることも考えられます。
しかし、その現場を観察してみないことにはハッキリしません。

その現場を目撃することができれば、対応策を立てられる可能性もあります。
今年は、翅パカシーンとの遭遇を求めて、すべての♂ボトルを露天掘りし観察してみようか・・・などと、ここに来てまた、ブリーダーではなく研究者の血が騒ぎ始めています^^;
今年は、様々な角度からオオクワ飼育を楽しんでみようと思いますが、問題はその時間的余裕があるかどうか・・・。
おそらくないと思います^^;
では定年後の宿題かなぁ・・・
ってあと9年も待てません(笑)

宝くじでも大当たりすれば、すぐに退職し、断熱効果抜群で理化学機器を配置したオオクワ研究室と防音効果抜群の通信カラオケルーム(全自動麻雀卓あり)を併設するのですが・・・。

つまらない夢などみずに、現実を直視してがんばるしかないですねっ!(笑)
[ 2014/08/25 00:06 ] 羽化 | TB(-) | CM(8)

羽化の前兆

先日掲載した蛹化シーンを見て感動した小学3年生がいることを小耳に挟みました。
多感な時期に感動することに出会い、それが将来に大きく影響することも少なくありません。
オオクワガタではないかもしれませんが・・・^^;

せっかくなので、今日はその次の段階となる羽化シーンを採り上げてみます。
羽化の場合は、蛹の衣を脱ぎ捨てるだけのため、幼虫が蛹に変貌するほどの感動はないと思いますが・・・(笑)

uka-9hra.jpg

これは、羽化を始める9時間前の画像です。
蛹室の底をよ~くご覧ください。
水が溜まっています。
蛹の衣の内側には、余分な水分があり、羽化前にはそれを放水していることがわかりますが、どの部分から出しているのかまでは、勉強不足です。
蛹体重と羽化仕立ての成虫体重を比べるとその比率が個体間で異なることから、放出される水分も一定ではないことがわかります。
俗に言う還元率を不明瞭にしている犯人は、横幅とか厚みとかの体型だけではなく、この水分にもあるようです。

uka-9hrb.jpg
uka-9hrc.jpg
ティッシュで吸い取ると、このようにかなりの水分があることがわかります。

この水分が羽化不全の一要因としても考えられ、ビン底の蛹室では、これが抜けて行かないため、羽化不全率を上げることとなります。

この水が蛹のどこから出され、何の役割をしているのか?
小学生の夏休み自由研究にしてみても面白そうですねっ!

大学生の趣味の研究であれば、この水溶液の成分を分析してみたいところです。

さて、次回は、羽化シーンから羽化不全の発現要因について考えてみたいと思います。
[ 2014/08/21 19:16 ] 羽化 | TB(-) | CM(4)

成虫ラベルの紹介

成虫ラベル2011

今年は、成虫管理ラベルを一新しました。
工夫した点は、能勢と久留米、♂と♀の判別を行いやすいよう色分けしたことです。
ちなみに幼虫ラベルも能勢と久留米で色分けしてあるため、系統番号を1番、2番、3番・・・と同じように振り分けても間違えにくくなりました。
人間のエラーを軽減するために色分けすることは有効な手段であると思います。
もう一つの工夫は、サイズを一回り小さくしメインで使用する飼育ケースに合うようにしたことです。
また、統一されていない累代表記もあまり意味がないと思い削除しました。

これまで、直販、譲渡によりこのラベルを添付して成虫を発送してきましたが、意外に好評です。
「真似してもいいですか?」「どうやってつくるのですか?」などの問い合わせもありますが、特許はないのでご自由に!とお答えしています。(笑)
つくりかたは、エクセルで作って印刷して切ってラミネート!ただそれだけです。

実は、最低限の情報を盛り込んだことで、オークションの説明に添付画像として使用でき、説明文をつくる手間が軽減し重宝しています。

ラベルをきちんとしておくことで管理しやすくなり、飼育ケースの見栄えも格段によくなります。
みなさんもオリジナルの管理ラベルを作成してみられてはいかがでしょうか?
[ 2011/05/18 12:30 ] 羽化 | TB(-) | CM(-)

予定通りの羽化

昨日の画像は、26日AM10:40のものでした。
PM8:00のに確認した時は蛹でしたが、本日AM8:00にはこうなっていました。
羽化♂1号2011a

蛹が羽化を開始して頭が起きてくるまで約6時間かかります。
でもその時点では、上翅がクリーム色をしています。
また、15時間も経過すれば上翅は紅茶色になります。

よって、この画像は羽化開始から10時間程度と予測でき、昨晩9時前後から羽化し始めたことがわかります。
このように、データを持っていれば予測できることもあります。

蛹室の大きさや状態から人工蛹室を検討し、手間をかけない簡易蛹室を使い予定通りに羽化させました。
ブリード歴10年でこんなところだけは上達したようです。
[ 2011/03/27 10:50 ] 羽化 | TB(-) | CM(-)

ちょっとした工夫で回避する羽化不全

一昨日、温室内チェックをしていると、ビン底で羽化直前の♀蛹を発見しました。
これまでの経験から、蛹室の位置、空間の大きさ、状態などから羽化不全のリスクを感じる時があります。

本日の画像ではわかりにくいのですが、ビン底の蛹室面積の3分の1はガラス面でした。
うまくオガ面でひっくり返れば成功しますが、もしかするとガラス面に下翅がくっついて失敗に終わるかもしれないと判断!

発見時にすぐビンを逆にしましたが、運悪く壁面の勾配が急な上に頭が下方になりました。
蛹室は水平より若干頭が高くなるようつくられます。

そこで、頭がやや高くなるよう手頃なものが見つからなかったためゼリーを敷いて高さを調整しておきました。
昨晩確認すると、このように羽パカを回避して羽化に成功!!
蛹室の工夫

手間をかけなくても、ちょっとした観察と工夫で羽化不全を回避できる例を紹介してみました。
そんなの常識!という声が聞こえてきそうですが・・・^^;
[ 2011/03/24 08:12 ] 羽化 | TB(-) | CM(-)
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