今日は、私のクワ作業負担ランキング第3位『固詰め菌床の掘り出し作業』での負担軽減策を紹介してみます。
ボトル交換作業は、微粒子菌床ではそれほど苦労しませんが、中粒子菌床で時間の経過したものになると掘りにくさを感じます。
さらに、それが超固詰めの中粒子菌床ともなれば、手への負担は増大して時間もかかり、数十本も処理するとなれば嫌になります。
そこで、負担軽減の救世主となるのがこのアイテムです!
これは、市販スプーンを私が少し加工しただけのものですが、固詰め菌床を攻略する3つのポイントを兼ね備えています。
それは、『先端部分が菌床とボトル壁の間にスッと入る角度と薄さであること』『少々の力では簡単に曲がらない強度があること』『てこの力を有効に活用できる長さがあること』です。
このスプーンは長さが33センチで、ボトルの口を支点として力をかければ、てこの原理で容易に大きな力を得ることができます。
また、硬質ステンレスを使用してあるため、少々の力では曲がる心配もなく錆びにも強い材質です。
しかし、加工前の市販品には大きな欠点があります。
このように肉厚で、とても菌床とボトル壁の間に滑り込ませることは不可能です。
そこで、使いやすいように先端部分だけを削ってあります。
加工した完成品はこんな感じです!
ここまで薄くしておけば使用感は抜群で、ザクザク掘れます!!
これ1本のお陰で、今はストレスの少ないボトル交換が可能となりました。
せっかくなので、屋外用と屋内用と予備の3本つくってあります。
この硬質ステンレススプーンは1000円少々でメール便対応のため送料も80円です。
尚、持つ部分のカド取りもしてありますが、金属は硬いのでビニールテープを巻いて手への負担を少なくしています。
手袋をする方法もありますが、私は手に伝わる感覚を大事にしたいので素手で行います。
同じような感じにグラインダーで加工されたものがWeb上でも紹介されています。
このような電動工具をお持ちの方は簡単に加工できると思います。
私にはあいにく工具もなく、手にしたとしても不慣れな作業で怪我でもするのがオチだと思い、金属ヤスリで削るという原始的な方法で作製しました。
時間はかかりましたが、愛着の湧く一品となりました。
しかも、これ1本のお陰で、現在は負担ランキングから消えています。
少々手間でも、1度作れば一生使えますので、是非おすすめします!
1度使えば病み付きになり、他のスプーンは使えなくなることでしょう・・・。
補足としてその他のポイントも確認しておきます。
それは、使用するボトルの肩口の角度です。
なで肩ボトルはスプーンの挿入が楽ですが、鋭角のボトルでは多少難しさを感じます。
一般のPPボトルは問題のない範疇ですが、一部の透明ボトルは角度がきついため使用を中止しました。
最後に注意点です。
先が鋭利であるため、幼虫を傷つけないようにすること、てこの利用で大きな力が得られるため、幼虫を圧迫しないようにすることです。
うまく掘るコツは、食痕から幼虫の存在を予想して逆方向から掘ること、菌床とボトル壁にスプーンを入れたら上への力をかけ、掘ると言うよりはむしろ菌床の層を剥がし取る感覚で行うことです。
また、欲張ってたくさん掘らないことも安全性の向上につながると思います。
ただ、いくらアイテムがよくても安全かつ迅速に掘るには、経験とちょっとしたテクニックが必要ですので悪しからず。