waizuの観察記録や検証結果を公開しています

温度編Ⅳ-蛹期間の管理温度について-

今日は、蛹期間中の温度についてです。
以前に成長速度については触れましたので、その他について触れてみます。
一般的に高温で羽化させると以下の現象が起こると言われます。
「ディンプルが出やすい」「羽化不全が起こりやすい」「大顎基底部は太くなる」「大顎の先端が内側に入り込む傾向がある」など・・・・。
でも実際はどうなのでしょう・・・。
私の経験から言うと確かに羽化不全の確率は高いと思いますが、後はよくわかりません。
ディンプルは、高温下でなくても起こりますし、たとえ高温下でも蛹室の状態がよければ出ない場合も・・・・。
このディンプルに関しては、もう少し検討してみないと何とも言えません。
それよりも興味があるのは大顎の形状に及ぼす影響でしょう!
高温下で太くなると言われている一方で、Royal Dorcusのコンテンツを見ると蛹期間を低温で飼育すると大顎が太めに羽化するとの興味深い報告があります。
(詳細はRoyal DorcusのBreed「極太・美形考察」を参照)
また、低温で羽化させると大顎が直線的になるようです。というか、高温下で湾曲すると考えた方が正解なのかも・・・・?
この低温飼育!私も検証してみたくなりました。
ただ、同じ個体を2通りの温度で比較することはできません。
観念的な判断になってしまいますが、たくさん飼育してきた血統であれば、感覚的に充分わかると思います。
これから蛹化する個体は、何頭か低温飼育してみる予定ですが、皮肉なことにビン越しに確認できる個体の少ないこと!!(>_<)
低温飼育をすれば、違いが出るかどうか・・・・。
みなさんも試して見てください。
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[ 2006/02/20 23:23 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

温度編Ⅲ-3令幼虫の温度管理について-

昨日のReportに対し、人気サイト「オオクワKingへの道」の中でNAOさんの意見が紹介されています。
初令から昼27℃、夜24℃の飼育から今年はプラス1℃を計画されている様子・・・。
楽しみです。
ここで、ドルクス類を飼育されている方のために補足を!
最適温度は飼育種によって違います。
国産オオクワは高めかもしれませんが、Hopei、コクワ、ヒラタはそれよりも低く、アンテになるとさらに低いはずです。
先月私のところで出たHopeiの31.1g幼虫は、2本目のビン交換18.7gから22℃で管理しその後約2ヶ月で12g以上の増加をしています。参考までに・・・・。
さて、今日は3令以降の管理温度について考えてみます。
NAOさんは以下のように述べておられます。
「3齢成長期は高めの温度帯で成長を促し、後期は蛹化しない低めの温度帯で熟成させるのがポイントに思えてならない。24℃~25℃恒温飼育は、可もなく不可もなく的な温度管理なのではないだろうか?」
私も概ねそう思います。特に成熟期は体重の変動がないようでもその期間を取るか取らないかで羽化サイズが明らかに違います。
経験的に25℃一定管理した場合、♂8ヶ月、♀6ヶ月以上の幼虫期間がないと体重から想定されるだけのサイズで羽化してきません。
ただ、大型化する幼虫は簡単に蛹化しないので、成熟させるために低温にするのではなく、私の考えはむしろセミ化対策です。
今まで1年以上幼虫でいるものを使って検証してきたことを紹介します。
24~25℃で管理しているものをビン交換して30℃前後まで上げてもうまく行かないことが多くあります。30g級の幼虫になるとその傾向はさらに出てくることでしょう・・・。
一方、低温を経験させてから25~28℃近くまで上げるとほとんどがうまく行き、ビン交換を併用するとさらに確実になります。
ただ、そこで問題となるのが何℃まで下げるのか・・・・?そして何日間、低温を経験させるのか・・・・?
Dorcus Style EZOに興味深い試みがありますが、残念なのは使用サンプルです。
現在完全セミ化状態の個体をサンプルにされているようなので、今後のReportに期待しましょう!
10℃以下まで下げると間違いないのでしょうが、そこまで下げると私の検証では幼虫体重が30日で15~17%減少しました。(26.8g⇒23.5g、25.8g⇒22.6g)
状態を観察すると1個の糞も出ないくらい体内はスッキリし、プヨプヨでした。
何ミリでの羽化になるかはまた報告しますが、こんな無茶をして最高サイズは望めないでしょう。
前々回、13℃以上で摂食するとの話を引用しましたが、私としては出来るだけ縮みを起こさない温度でかつスムーズな蛹化を促せる温度、そしてその期間を知りたいところです。
世間の情報では、22℃で2ヶ月とか20℃未満1ヶ月以上とか・・・。
私は、今年この問題も検証したいと思っているのですが、問題は30g級の幼虫で検証しないと、データとしてはイマイチなものとなることです。
それは、75mm程度のものを蛹化させることはそれほど難しくなく、80mm級で頻繁に起こる蛹化不全、羽化不全対策としての温度設定の探求ですから!!
果たして今年は、何頭の30gオーバーを出せるか・・・・。
まずは、ここをクリアしないと行けません。
[ 2006/02/16 23:47 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

温度編Ⅱ-初2令時の管理温度について-

今日は、オオクワ幼虫飼育において、各ステージでの飼育温度を考えてみたいと思います。
まず最初に確認しておきたいのが、温度と成長の関係です。
みなさんもご存知のように、温度が高いほど成長速度は速くなります。
具体例を挙げると、25℃管理では孵化から3令まで50日前後かかりますが、28℃以上で管理すると40日程度となります。
ただ、このデータは孵化日が少々あいまいなため、もっとわかりやすい蛹期間をみてみましょう!
私が完璧に25℃で管理した蛹のデータでは、国産オオクワ♂は27~28日、♀は23~24日でほとんどが計算されたように羽化しました。
ところが、♀の蛹を30~32℃で管理した時は19日で羽化しました。
また、ROYAL DORCUSの低温飼育を参照してみると、18℃管理にて約2ヶ月かけて羽化するとの報告があります。
これだけみても18℃と25℃の7℃の差で成長速度は2倍近く違うことがわかります。
今まで積算温度という概念がありましたが、本当の意味で羽化までの期間を数値化しようとした場合、各温度での成長速度を係数化して求める方が正しいのでは・・・と私は考えます。
しかし、研究の目的はそんな理論の追求ではなく、より大きくより太い成虫をしかも完品で羽化させることですから、そのための温度設定を考えないといけません。
では、初令からスタートして最初は何℃に設定するべきなのか!?
ここが、今年のテーマの一つなのですが、一般的には26~28℃の高めの温度でスタートされた方がよい成績が出ているような気がします。
ただ、その根拠となると「摂食がよくなる温度で3令までに一気に大きくして・・・」となるようですが、ここに疑問が・・・・?
ここからは、私の根拠のない考えになるのですが、2点気になることがあります。
1.幼虫の摂食行動が最も盛んなのは、28℃まで高くないのでは・・・?
2.一気に大きくなると思うのは、成長速度が速いための錯覚で最終的にどうなのか?

気になることはやってみればわかることなので、今年はキッチリその温度を設定してデータを採ってみたいと思います。
余談ですが、よく飼育マニュアルとして、1回目のビン交換は60日でとか75日でとか書かれています。でもどうなんでしょう・・・。今日の話でおわかり頂けたと思いますが、温度で成長速度はかなり違います。マニュアルとして飼育日数を指定するなら「何℃の管理下の場合」としないといけませんね!
ついでに思っていることを書きますけど、1本目の菌糸ビンを引っ張りすぎるとダメと言われます。何℃の飼育で何日以上はダメなのか・・・・?ここも具体的な目安を知りたいんですよねえ・・・・。
結局、本日の話では、初2令時の飼育温度を明快にできませんでしたが、もっと検討の余地があるのでは・・・との私からの提案です。
次回は、3令成熟期から羽化までの期間に温度が与える影響について考えてみます。
[ 2006/02/15 22:18 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

菌糸ビンを取り巻く環境 【温度編Ⅰ】

温度について考える場合、オオクワ幼虫の生態を知っておかないといけません。
公的機関でクワガタ研究をしている人がいない以上、最もオオクワガタ研究者として信頼できる小島氏の見解を引用します。
オオクワガタ幼虫は13℃以上で摂食し体重増加、16℃以上で加齢、20℃以上で蛹化・羽化するとされています。
ただ、個体差もあり、より低温から19℃くらいにした場合には、20℃未満での蛹化・羽化は充分有り得えると思いますが・・・。
ポイントは加齢できるのが約16℃以上からと言うことです。ここで、私には疑問が生じました。
有効積算温度 =Σ(t-13℃)という式があります。
tは月平均温度ですが、羽化までの日数を考える場合、ここの13は16が正しいのではないかと・・・?
まあ、温度管理飼育をする最近の飼育法の中では、上記の式を使うことなんてないのでどうでもよいのですが・・・。
これは余談でしたが、オオクワ幼虫飼育は最低13℃以上で行わないといけないようです。では、上限はどうなるのでしょうか・・・?
30℃以上が続くと★になると言う人もいますが、私の経験では30~32℃、2ヶ月の飼育では大丈夫でした。武蔵さんなんて猛暑の締め切った3階の部屋で34℃とかあるみたいですが、全部生き残っているようですから結構強いようです。
しかし、人間も猛暑では食欲がなくなるように、好まくない温度帯であることは間違いありません。菌糸のことも考えて、一般的に28℃以下とされているようですねえ・・・。
最適温度はもっと低い気もしますが、一応オオクワ幼虫飼育は13~28℃の間で行い、各ステージにおいてどの温度帯を設定するかが最重要問題となります。
そのことに関してはまた次回・・・。
[ 2006/02/13 00:20 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)
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