waizuの観察記録や検証結果を公開しています

外気温と菌糸ビン内温度に関する考察2

ブロックをビン詰めすると菌糸が活性化し発熱します。
貼付画像は昨年3月に行った実験ですが、25℃の環境で2種類の菌床を比較しました。これは、ブロックから詰めて4日後の状態ですが、ご覧のように菌糸の回りのよい右の方が高い温度を記録しています。
こんなところから、幼虫が動いて菌糸が活性化した場合にビン内温度が高くなると言われるようになったのでしょうか・・・。
しかし、1週間以上経過するとビン内温度は外気温とほぼ同じとなり安定します。
普段は幼虫も動かないことを考えると、ビン内温度が外気温より2~3℃高いなどと言う話には疑問が生じてきます。
温度勾配があれば、熱は高い方から低い方に移動していきます。
その際、発熱量と低い方に移動していく放熱量とのバランスが平衡に達したところで安定する訳ですから、菌糸ビンないで発生する熱程度は、ビン表面から逃げて行っていると考えられます。

では、もう一歩踏み込んで検証してみましょう!
上記の話は、菌糸活性の高い25℃環境でのことです。
20℃の低温環境で同じ実験をしたらどうなるでしょうか・・・・。
実際に行ってみると、菌糸が非常にゆっくり回り、最高記録温度も21℃でした。
また、低温飼育では幼虫は活動が鈍り居食い状態が多くなりますから、ビン内外の温度はほとんど同じと考えてよいでしょう。
このようにビン内外温度という一つの事例をとって見ても、温度によって結果は違ってきますから、検証してみないといけません。
【まとめ】
○幼虫が安定状態の場合、菌糸ビン内外の温度差はほとんどない。
○放熱能力は素材の厚みの影響も受け、必ずしもガラスがよいとは言えない。

菌糸ビン内温度







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[ 2006/02/28 23:09 ] 温度 | TB(-) | CM(-)

外気温とビン内温度に関する考察1

今日は、外気温と菌糸ビン内温度について考えてみます。
夏の高温下での実験をされた方がおられ、数時間単位で見た場合には、外気温との差も材質による差もないようです。
私は、貼付画像のような大きな前面扉の温室を作製するにあたり、実用性を確かめておこうと思いました。
冷たい外気により菌糸ビン内温度がどの程度変動するかを、ガラス瓶とプラボトルを用いて1分~15分までのビン内温度を測定!興味ある知見を得たので報告します。
方法は、内外2箇所を同時に測定できるデジタル温度計のセンサー部分を菌糸ビンに埋め込み、あらかじめ温室内で温度を23.5℃に統一。温度が安定してから外気温14℃の場所に置き、経時変化を記録。
以下は1分後-3分後-5分後-10分後-15分後のビン内温度です。
●ガラスビン
23.5-23.1-22.9-22.2-21.7
●プラボトル
23.1-22.6-22.2-21.5-20.9

以外にも熱伝導率の低いプラボトルの方が影響を受けています。
熱の伝導は、材質の熱伝導率だけでなく厚みの影響を受けると言うことです。
この結果から推測すると、より薄いブロー容器は、さらに外気温の影響を受けやすく、より厚いデブセンなどは外気温の影響を受けにくいでしょう・・・。
ちなみに、これは最も影響を受けやすいビン壁面の温度変化であって、中心に近づくほど影響を受けにくくなります。
以上の結果より、温室の扉を少々開放してもビン内への影響は少ないと言えます。
それに、屋内温室ですから、長時間の作業が必要な場合は暖房を入れておけばよいことで!また、勝負個体のビンには断熱材を巻いておくことでも温度変化を回避できます。
以上、温室の扉は大きくてもよいことがおわかり頂けたでしょうか?
面倒な扉作りは、作りやすいもので(^_^)v
大きい方が空気の入れ替えができてよいかも!?
次回は、ブロックから詰めて菌糸ビン内温度が外気温より高くなる場合の検証結果を紹介したいと思います。

温室前面







外気温とガラス瓶内温度外気温とプラボトル内温度







[ 2006/02/27 07:42 ] 温度 | TB(-) | CM(-)

簡易温室紹介

まだ、完成していませんが、こんな感じの簡易温室となります。
私の場合、他に150本収納可能な温室があるためこの程度で充分です。
高さを抑えたのは、さらに補強して上に天秤等を設置して作業机にしようかと・・・。
今後、ドリルで穴を空け、温度計、サーモなどを設置しないといけませんし、センサーの位置決めも重要な問題です。
温度管理状況につきましては、完成し検証を終えてからまた報告したいと思います。
ところで、この温室を見た妻がこう言いました。
「こんな大きな扉をつけて中の温度は大丈夫?」と!
私は、データを見せて、エビデンスを示しておきました。
データと言うのは、「外気温と菌糸ビン内温度」に関するものです。
話は違いますが、ビン内温度と外気温については、菌糸ビンの中は外気温より2~3℃は高いとか言われてきました。また、温度管理できない人の夏場の管理には熱伝導率の高いガラス瓶を使用しないといけないとも言われます。果たして根拠はあるのでしょうか・・・・?
一方、温室内のビン内温度が冷たい外気にどの程度影響を受けるかに関しての報告は見たことがありません。
次回は、「外気温と菌糸ビン内温度に関する考察」と題して、上記の各事例について根拠を示しながら考えてみたいと思います。

簡易温室








[ 2006/02/24 22:38 ] 自作温室 | TB(-) | CM(-)

自作簡易温室

本日、1時間半程度で温室を作ってみました。
温度管理を征するものがオオクワ飼育を征すなどと大きなことを言っても、自在に温度を管理できなくては口先だけに終わってしまいます。
現在19~20℃で管理している温室と通年25℃に管理されている秘密の場所がありますが、とりあえず産卵セット、蛹化スイッチ用としての28℃温室をと思って今作ることにしました。
最近は、あちこちのサイトで簡易温室作製法が紹介されています。
とても簡易ではなく、手の込んだものも多く見受けられますが、いろいろ参考にさせて頂き、私なりに以下のポイントを重視して作製してみました。
第一に保温性能に優れていること、第二に簡単に作製できること、第三に安価であること!
まず、材料に選んだのがミラフォームです。
世の中には、スライロフォーム、カネライトフォームなど違うメーカーから同等品が販売されています。
保温性能と強度を考え40mmのものを選択!50mmでは自分でカットする場合に難しいことと、厚みを取られすぎるため空間に余裕がないと判断しました。
貼付画像の設計図を作成し、赤線の通りに店頭でカットしてもらい持ち帰りました。
(2枚目がカット後です)
自分でカットしたのは、点線部分の2箇所と組み立て途中で若干ズレの見られた部分1箇所の計3カットのみです。
次に悩んだのが、何で接着するか・・・?
木工用ボンド、発泡スチロール用ボンド、両面テープの選択肢がありました。
ボンドの方が強度では優れていますが、乾くまで時間がかかります。
結局30mmの両面テープで接着してから隙間に速乾性木工用ボンドを使用し、1時間半で組み立てました。

さて経費は?
40mmミラフォーム(3×6寸) 1,160×2=2,320円
20mmミラフォーム(3×6寸) 580円
速乾性木工用ボンド  248円
30mm×20m両面テープ 313円
以上 3,461円(ミラフォームのカットはサービス)

これにメタルラック55cm×35cm×83cm 1,980円
サーモ30~300W(ジェックス) 2,480円
マルチパネルヒーター32W   5,040円
小計 9,500円

合計 12,961円

あと温度計も必要ですが、2時間以内にこの経費で作製できればよいのでは!?
本当ならパネルヒータは16Wでもよかったのですが、サーモが30W以上のため適合しません。恐らく作動するものと思われますが、サーモの性能以下の機器をつなぐと接続されていると認識されない場合があるとか!
サーモは上限ばかりが論じられますが、下限もあるのでご注意ください。
完成品の紹介はまた後日・・・。

簡易温室設計図簡易温室資材






[ 2006/02/23 23:36 ] 自作温室 | TB(-) | CM(-)

前蛹の予期せぬ行動

本日、ビンのチェックを行っているとこんな幼虫を発見!!
2枚目のアップ画像を見て頂くとわかりますが、お尻にシワが出現し明らかに前蛹モードに入っています。
実は、2月2日にビン交換。蛹スイッチが入り、すぐにビンの底から1cm程度のところに蛹室を作り始め、2日前にシワが出来始めました。その証拠に蛹室特有のベッタリした部分と蛹室のあとらしき部分が残っています。
私は2日前にこう思いました。
「やっと蛹化スイッチが入ったぁ~!このままよい位置で3月4日前後に蛹になる」と!
(25℃の管理の場合、シワ出現から蛹化まで平均12日と言うのが私のデータです)
ところが、本日観察するとこんなことです。(;^_^A
この状態から移動を始めるなんて前代未聞!!
ちなみに酸欠などではありませんでした。
データからは、あと10日で蛹になります。
果たしてこいつは、どこでどうやって蛹になるのでしょうか・・・・?

前蛹1前蛹1アップ
[ 2006/02/22 22:06 ] 観察 | TB(-) | CM(-)

温度編Ⅳ-蛹期間の管理温度について-

今日は、蛹期間中の温度についてです。
以前に成長速度については触れましたので、その他について触れてみます。
一般的に高温で羽化させると以下の現象が起こると言われます。
「ディンプルが出やすい」「羽化不全が起こりやすい」「大顎基底部は太くなる」「大顎の先端が内側に入り込む傾向がある」など・・・・。
でも実際はどうなのでしょう・・・。
私の経験から言うと確かに羽化不全の確率は高いと思いますが、後はよくわかりません。
ディンプルは、高温下でなくても起こりますし、たとえ高温下でも蛹室の状態がよければ出ない場合も・・・・。
このディンプルに関しては、もう少し検討してみないと何とも言えません。
それよりも興味があるのは大顎の形状に及ぼす影響でしょう!
高温下で太くなると言われている一方で、Royal Dorcusのコンテンツを見ると蛹期間を低温で飼育すると大顎が太めに羽化するとの興味深い報告があります。
(詳細はRoyal DorcusのBreed「極太・美形考察」を参照)
また、低温で羽化させると大顎が直線的になるようです。というか、高温下で湾曲すると考えた方が正解なのかも・・・・?
この低温飼育!私も検証してみたくなりました。
ただ、同じ個体を2通りの温度で比較することはできません。
観念的な判断になってしまいますが、たくさん飼育してきた血統であれば、感覚的に充分わかると思います。
これから蛹化する個体は、何頭か低温飼育してみる予定ですが、皮肉なことにビン越しに確認できる個体の少ないこと!!(>_<)
低温飼育をすれば、違いが出るかどうか・・・・。
みなさんも試して見てください。
[ 2006/02/20 23:23 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

ノコギリクワガタの♀が教えてくれたこと

今日は番外編です。
これは昨日撮影した写真ですが、昨年7月中旬から飼育しているノコギリクワガタ♀です。
いつのまにか2月になっていました。
長寿というだけでなく、常温飼育であること、ふ節が1本もとれていないことに驚きます。
まず、温度ですが、この2ヶ月間は最低4℃、通常が6~10℃でした。
そして、ふ節ですが、ノコギリクワガタでこんなに長生きしてふ節がとれないことは珍しいのではないでしょうか?
その要因として、低温で不要なエネルギーを消耗していないことも挙げられると思いますが、湿度にもポイントがあるように思えてなりません。
クワガタのふ節は乾燥に弱く、ダニ対策だとか言って乾燥環境で飼育していると、ふ節の強いオオクワガタと言えども落ちることがあります。
このノコギリ♀は、スタックケースでゼリーを交換するだけの手抜き飼育をし、マットも交換しなかったため、2枚目の画像のようにゼリーの水分でビッショリの中で行き続けました。(マット交換は9月下旬の1回だけです)
ちなみにマットは、オオクワキングの針葉樹の成虫管理マットを使っていました。
当サイトの売りはエビデンス(根拠)を示すことなので、少々主張させてください。
私がオオクワ飼育初心者の頃、HP情報を探すなかで学んだことにこんなことがあります。
1.オオクワは乾燥に強く、ゼリー以外に水飲み場を作ってやれば加水なしでも大丈夫!
2.針葉樹マットは成虫にも害があるので、広葉樹マットが望ましい。
3.越冬できない種は、休眠もできないので温度管理してやらないと低温では生命の危機

今なら疑問を投げかけられます。
まず、1に関してはノコギリ♀の例からもふ節保護のためには加湿状態が優れています。
次に、針葉樹マット!メーカーにもよるでしょうが、今回のノコギリの長寿がすべてを物語っています。
最後に3!4℃でもまだ生きているノコギリ!何も説明はいらないでしょう・・・。
実は、クワガタは低温には強いことがわかりました。

長生きノコギリ1長生きノコギリ2







[ 2006/02/17 23:40 ] その他のクワガタ | TB(-) | CM(-)

温度編Ⅲ-3令幼虫の温度管理について-

昨日のReportに対し、人気サイト「オオクワKingへの道」の中でNAOさんの意見が紹介されています。
初令から昼27℃、夜24℃の飼育から今年はプラス1℃を計画されている様子・・・。
楽しみです。
ここで、ドルクス類を飼育されている方のために補足を!
最適温度は飼育種によって違います。
国産オオクワは高めかもしれませんが、Hopei、コクワ、ヒラタはそれよりも低く、アンテになるとさらに低いはずです。
先月私のところで出たHopeiの31.1g幼虫は、2本目のビン交換18.7gから22℃で管理しその後約2ヶ月で12g以上の増加をしています。参考までに・・・・。
さて、今日は3令以降の管理温度について考えてみます。
NAOさんは以下のように述べておられます。
「3齢成長期は高めの温度帯で成長を促し、後期は蛹化しない低めの温度帯で熟成させるのがポイントに思えてならない。24℃~25℃恒温飼育は、可もなく不可もなく的な温度管理なのではないだろうか?」
私も概ねそう思います。特に成熟期は体重の変動がないようでもその期間を取るか取らないかで羽化サイズが明らかに違います。
経験的に25℃一定管理した場合、♂8ヶ月、♀6ヶ月以上の幼虫期間がないと体重から想定されるだけのサイズで羽化してきません。
ただ、大型化する幼虫は簡単に蛹化しないので、成熟させるために低温にするのではなく、私の考えはむしろセミ化対策です。
今まで1年以上幼虫でいるものを使って検証してきたことを紹介します。
24~25℃で管理しているものをビン交換して30℃前後まで上げてもうまく行かないことが多くあります。30g級の幼虫になるとその傾向はさらに出てくることでしょう・・・。
一方、低温を経験させてから25~28℃近くまで上げるとほとんどがうまく行き、ビン交換を併用するとさらに確実になります。
ただ、そこで問題となるのが何℃まで下げるのか・・・・?そして何日間、低温を経験させるのか・・・・?
Dorcus Style EZOに興味深い試みがありますが、残念なのは使用サンプルです。
現在完全セミ化状態の個体をサンプルにされているようなので、今後のReportに期待しましょう!
10℃以下まで下げると間違いないのでしょうが、そこまで下げると私の検証では幼虫体重が30日で15~17%減少しました。(26.8g⇒23.5g、25.8g⇒22.6g)
状態を観察すると1個の糞も出ないくらい体内はスッキリし、プヨプヨでした。
何ミリでの羽化になるかはまた報告しますが、こんな無茶をして最高サイズは望めないでしょう。
前々回、13℃以上で摂食するとの話を引用しましたが、私としては出来るだけ縮みを起こさない温度でかつスムーズな蛹化を促せる温度、そしてその期間を知りたいところです。
世間の情報では、22℃で2ヶ月とか20℃未満1ヶ月以上とか・・・。
私は、今年この問題も検証したいと思っているのですが、問題は30g級の幼虫で検証しないと、データとしてはイマイチなものとなることです。
それは、75mm程度のものを蛹化させることはそれほど難しくなく、80mm級で頻繁に起こる蛹化不全、羽化不全対策としての温度設定の探求ですから!!
果たして今年は、何頭の30gオーバーを出せるか・・・・。
まずは、ここをクリアしないと行けません。
[ 2006/02/16 23:47 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

温度編Ⅱ-初2令時の管理温度について-

今日は、オオクワ幼虫飼育において、各ステージでの飼育温度を考えてみたいと思います。
まず最初に確認しておきたいのが、温度と成長の関係です。
みなさんもご存知のように、温度が高いほど成長速度は速くなります。
具体例を挙げると、25℃管理では孵化から3令まで50日前後かかりますが、28℃以上で管理すると40日程度となります。
ただ、このデータは孵化日が少々あいまいなため、もっとわかりやすい蛹期間をみてみましょう!
私が完璧に25℃で管理した蛹のデータでは、国産オオクワ♂は27~28日、♀は23~24日でほとんどが計算されたように羽化しました。
ところが、♀の蛹を30~32℃で管理した時は19日で羽化しました。
また、ROYAL DORCUSの低温飼育を参照してみると、18℃管理にて約2ヶ月かけて羽化するとの報告があります。
これだけみても18℃と25℃の7℃の差で成長速度は2倍近く違うことがわかります。
今まで積算温度という概念がありましたが、本当の意味で羽化までの期間を数値化しようとした場合、各温度での成長速度を係数化して求める方が正しいのでは・・・と私は考えます。
しかし、研究の目的はそんな理論の追求ではなく、より大きくより太い成虫をしかも完品で羽化させることですから、そのための温度設定を考えないといけません。
では、初令からスタートして最初は何℃に設定するべきなのか!?
ここが、今年のテーマの一つなのですが、一般的には26~28℃の高めの温度でスタートされた方がよい成績が出ているような気がします。
ただ、その根拠となると「摂食がよくなる温度で3令までに一気に大きくして・・・」となるようですが、ここに疑問が・・・・?
ここからは、私の根拠のない考えになるのですが、2点気になることがあります。
1.幼虫の摂食行動が最も盛んなのは、28℃まで高くないのでは・・・?
2.一気に大きくなると思うのは、成長速度が速いための錯覚で最終的にどうなのか?

気になることはやってみればわかることなので、今年はキッチリその温度を設定してデータを採ってみたいと思います。
余談ですが、よく飼育マニュアルとして、1回目のビン交換は60日でとか75日でとか書かれています。でもどうなんでしょう・・・。今日の話でおわかり頂けたと思いますが、温度で成長速度はかなり違います。マニュアルとして飼育日数を指定するなら「何℃の管理下の場合」としないといけませんね!
ついでに思っていることを書きますけど、1本目の菌糸ビンを引っ張りすぎるとダメと言われます。何℃の飼育で何日以上はダメなのか・・・・?ここも具体的な目安を知りたいんですよねえ・・・・。
結局、本日の話では、初2令時の飼育温度を明快にできませんでしたが、もっと検討の余地があるのでは・・・との私からの提案です。
次回は、3令成熟期から羽化までの期間に温度が与える影響について考えてみます。
[ 2006/02/15 22:18 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

菌糸ビンを取り巻く環境 【温度編Ⅰ】

温度について考える場合、オオクワ幼虫の生態を知っておかないといけません。
公的機関でクワガタ研究をしている人がいない以上、最もオオクワガタ研究者として信頼できる小島氏の見解を引用します。
オオクワガタ幼虫は13℃以上で摂食し体重増加、16℃以上で加齢、20℃以上で蛹化・羽化するとされています。
ただ、個体差もあり、より低温から19℃くらいにした場合には、20℃未満での蛹化・羽化は充分有り得えると思いますが・・・。
ポイントは加齢できるのが約16℃以上からと言うことです。ここで、私には疑問が生じました。
有効積算温度 =Σ(t-13℃)という式があります。
tは月平均温度ですが、羽化までの日数を考える場合、ここの13は16が正しいのではないかと・・・?
まあ、温度管理飼育をする最近の飼育法の中では、上記の式を使うことなんてないのでどうでもよいのですが・・・。
これは余談でしたが、オオクワ幼虫飼育は最低13℃以上で行わないといけないようです。では、上限はどうなるのでしょうか・・・?
30℃以上が続くと★になると言う人もいますが、私の経験では30~32℃、2ヶ月の飼育では大丈夫でした。武蔵さんなんて猛暑の締め切った3階の部屋で34℃とかあるみたいですが、全部生き残っているようですから結構強いようです。
しかし、人間も猛暑では食欲がなくなるように、好まくない温度帯であることは間違いありません。菌糸のことも考えて、一般的に28℃以下とされているようですねえ・・・。
最適温度はもっと低い気もしますが、一応オオクワ幼虫飼育は13~28℃の間で行い、各ステージにおいてどの温度帯を設定するかが最重要問題となります。
そのことに関してはまた次回・・・。
[ 2006/02/13 00:20 ] 温度と生態 | TB(-) | CM(-)

菌糸ビンを取り巻く環境 【酸素編2】

今回は、通気性を高めた加工菌糸ビンでの飼育結果を紹介します。
前回、空気より重い二酸化炭素を底から抜くために穴を空けた場合、乾燥が激しく失敗することをお話ししました。
そこで私は、PP800やブロー容器の底中央に直径1cm程度の穴を1つ空け、タイベスト紙の2枚重ねでふさいだものを10個作製し、それに通常のようにブロックから詰めたもので検討してみました。
念のために乾燥を考慮して2ヶ月で交換し、2本目のブロー容器も同じように底に穴を空けたものを使用しました。(♂のみ)
結論から申し上げると、この方法ではかえってマイナス効果となりました。
貼付画像のブロー容器(左)は底に穴を空けてありますが、食痕の色をご覧下さい。
見るからに状態が悪く幼虫も大きくなりそうにありません。
それに対し、同時に交換し同一の菌床に入れたものが右です。
見るからに状態の良さそうな色をしており、その後の交換時の体重においても3~4gの差がでました。勿論、匂いからも状態の良さが感じられました。穴空き菌糸ビンの水分含量は維持できていた様子でしたから、この結果をどう考えたらよいのでしょう・・・。
頭で考えれば、良好な通気性⇒好気性環境⇒好気性バクテリアによる良好な栄養状態となるはずだったのですが、食痕の色や匂いからは明らかに逆効果となっています。
もともと通気性のよいチップ菌床を使用したことが敗因かも・・・・?
どう説明したらよいかはわかりませんが、4本のビンで試し全て同じ結果となりましたので、チップの菌床にこの方法はダメと言うことになります。
酸素発生器で酸素濃度の高い空間を作ることは、だれにでもはできませんが、今年も他の方法で酸素供給量について検討してみたいと思います。
何かよい方法があれば教えてください。
通気加工菌糸ビン
[ 2006/02/08 07:29 ] 観察&考察 | TB(-) | CM(-)

菌糸ビンを取り巻く環境 【酸素編1】

これまで菌床考察として基礎編を書いてきました。オオクワ幼虫を大きく育てることを考える場合、まず大きくなる系統があり、その中でも個体差があります。それを素質として競馬の馬の能力に例え、菌床はその素質を余すところなく開花させる騎手に例えてみました。しかし、競馬の場合、他に馬を日々管理する調教師以下厩舎スタッフがいます。
様々な調教技術で馬の能力を高める訳ですが、幼虫飼育に於いてはまさにブリーダーに当たるのではないでしょうか。
オオクワの世界でもよく飼育技法なんて言葉を耳にします。
でもこれって何なんでしょう・・・・。上級者だけが身につけている凄い技術があるような錯覚を覚えますが、私は単発的な秘技を知っているより、小さなことでも各状況に応じた基本を確実に積み重ねて行くことの方が大切だと思うのですが・・・・。
ということで、今回からは一歩踏み込んで、あまり知られていない(と思われる)基本を紹介してみたいと思います。
本日のテーマは「酸素」です。
幼虫が生きていく上でも菌糸が生きていく上でも酸素は不可欠です。
酸素供給量が充分であれば、幼虫の平均体重や太さまでアップすると言う人までいます。
大気中の酸素濃度は約21%で、人間の生存には最低18%が必要と言われ、12%になると極めて危険な状態、8%になると8分で死に至ります。
では、オオクワ幼虫の必要充分な濃度はどれくらいなのでしょうか?少なくとも閉鎖された菌糸ビンで成長するのですからそんなに高くはないのでしょうが、こればかりはわかりません。よって、少しでも酸素濃度を上げる工夫をして幼虫飼育を行い、比較してみるのが早いと思ったのが昨年の春でした。
そんな時、目に留まったのがこの度リンクして頂いた「DORCUS DESIGN」の実験報告です。二酸化炭素が酸素より重いことはだれでも知っていて、あちこちのHPに菌糸ビンを詰めた後は逆さまにと書いてあります。
しかし、検証結果を見るとそうではありません。温度上昇で空気の対流が起こるからです。頭で考えた通りにならないところが科学のおもしろいところですね!
だから私は根拠に拘るんですけど・・・。
結論から言うと菌糸ビンを詰めた後はそのまま10日以上置いて使用することが基本となり、1ヶ月以上寝かせて使用を開始する場合は、途中から逆にして保管するのがよいことになります。
それにしてもビン詰め後のビン内酸素濃度は予想以上に低いことがわかりました。
そして6日目以降落ち着いてくるようですが、私が行った菌糸ビン内温度の推移も6日目以降落ち着いてきます。ちなみに貼付画像が実験状況です。これはビン詰めして4日目ですが、最高でも29℃にしかならないこともわかりました。さらに言うと、左の菌床は活性が低く菌糸の回りも遅いため最高温度も若干低い結果となりました。(銘柄が違います)
また、DORCUS DESIGNの高酸素幼虫飼育もおもしろい試みで、効果と安全性の面からさらなる検討が期待されます。
その他にもプラボトルの底に穴を空け、通気性を高めて飼育した報告も目にします。
しかし、通気性がよすぎる故に、乾燥しすぎて失敗する例がほとんどのようです。
そこで、私は乾燥を防ぎつつ、通気性を高める工夫を菌糸ビンに施し検討してみました。
果たして結果はどうなったか?もったいぶる訳ではないのですが、長くなりましたので続きはまた・・・・。

菌糸ビン内温度
[ 2006/02/06 21:10 ] 観察&考察 | TB(-) | CM(-)

菌床考察-補足編-

今日は、菌床飼育に関して補足をしておきます。
① 粒子の大きさについて
チップの菌床を使用されたことのない方のために、画像を貼付しておきます。
左は私が昨年多用した皇帝菌床、右は今まで使用した中で最も粒子の小さいLEVIN菌床です。
これだけ違うのですから、飼育結果も何か違いが出るはずですが、「何」が違うのかまだ見えません。
② オガの種類による持ち具合について
一般論としてブナは分解が早く、エノキは劣化しにくいとされています。
私は、エノキの使用経験がなくわかりませんが、ブナが特に持ちが悪いと思ったことはありません。
菌糸ビンの持ちは、これまで書いてきたように幼虫の個体差、詰め方、環境でも大きく違いますし、粒子が小さく水分の多いものは持ちが悪いと思います。
厄介なのは、2種類以上のオガの菌床を販売している業者に聞いても「どちらがよいともいえない」との回答・・・・(>_<)
③幼虫を大きくできる菌床の捉え方
飼育経験の浅い方にありがちなのが、手持ちの個体を80mm近くにできる菌床を探すという間違い!
菌床を考える時の基本は、個体が持つ素質をどこまで引き出せるかということになります。
競馬に例えて申し訳ないのですが、能力のない馬にどんな上手な騎手が乗っても勝てないのと同じです。
では、なぜ武豊は年間200勝以上もできるのか!?それは、調教師が期待の馬を間違いなく勝たせるために、馬の能力を100%引き出してもらえる名手に依頼するからでしょう。
同じように80mm級のオオクワガタを作出するには、それだけの血統背景があることが前提となり、その素質を100%引き出せる菌床が必要と言うことになります。
私は現在、武豊のような菌床を探しているということになりますね!!
また、業者がこの菌床で80mmオーバーが出ましたと宣伝しても参考にはなりません。
どの血統を何頭やったら出たのか全くわからない話ですから・・・・。
④ その他の注意点
最後に確認しておきたいことは、安定供給が補償された商品であることも重要です。
また、よく耳にするのが前年と同じ結果が得られなかったとか、季節によって品質にバラツキがあるとの問題。
そこら辺も使ってみないとわからないところですが、それ故にブリーダー間の情報交換が重要となります。
私の場合は、ハズレに当たってもすべてが終わらないように常に3銘柄を併用するようにしていますが・・・。

ここまで、菌床の一般論を中心に書いてきましたが、業者の情報やHP上で繰り広げられる一般論を信じ込むのではなく、使って結果を見るのが最短であり確実な方法です。
今回は、具体的銘柄を挙げての話は控えさせて頂きましたが、聞きたいことがある方は私信を下さい。
私のわかることでしたらお答え致します。
一人で闇雲に試していたのでは、時間と金の無駄遣ですから・・・・。

菌床粒子比較





[ 2006/02/01 22:37 ] 菌床について | TB(-) | CM(-)
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