waizuの観察記録や検証結果を公開しています

成熟時期に関する考察

今日は、羽化から産卵成功までの最速時期についてです。
前回は、雑誌の投稿記事に対して疑問を投げかけてみましたが、あの指標が平均値とかであれば私も検証なしに文句は言えません。
しかし「最速期間」ということでしたので、私の経験から考える最速期間を書いて見ます。
まず、オオクワ飼育の上で最低限示しておかないといけないことに飼育温度があります。
幼虫の成長速度も成熟速度も温度が高いほど速くなる訳ですから・・・・。
前回、重要なファクターと言ったのはこのことです。
ただ、私の場合、幼虫の成長速度に関しては温度間比較をしてデータを持っていますが、温度による成熟期間の検証はしていません。小島氏のミヤマクワガタの成熟期間に関する報告からそう考えていることをご了承ください。
では、実際に私が短期間でブリードに成功した例を挙げてみます。
まず、阿古谷産オオクワ2004年7月上旬羽化♂71mmと7月下旬羽化♀42mmの場合
夏は常温管理、9月中旬から24℃で管理し10月19日より10日間ペアリング。ダニ駆除マットで管理後11月13日より1ヶ月産卵セットしたところ35頭の初令幼虫を採ることができました。
次に低温管理した将楽産ホペイ♂70mmの場合。
2004年11月22日人工蛹室で羽化。2週間が経過した12月上旬より10℃前後の常温で冬眠させ、3月1日より24℃で管理。3月20日より充分成熟した♀と1週間ペアリングの後4月上旬より産卵セットしたところ10頭の初令幼虫を採ることに成功しました。(セーブして産卵木は1本で終了)
このように、高温管理なら最速で3ヶ月、低温管理でも4ヶ月で成功する場合があります。
では、もっと大型の場合はどうでしょう・・・?
今年羽化した久留米産♂76mm(4月6日羽化)と♀49.5mm(3月7日羽化)の場合。
4ヶ月あれば成功することを証明したく、3ヶ月半が経過した7月20日より1週間同居。
8月4日から産卵セットしたところ28頭の初令幼虫が採れました。
これより76mmクラスでも4ヶ月以内に成熟する場合もあることを証明できました。
では、失敗例も紹介しておきます。
津山産オオクワで羽化後8ヶ月が経過した♂に羽化後4ヶ月高温管理した45mmクラスの♀2頭を試してみましたが、どちらも失敗に終わりました。
また、川西産♂74mm(本年5月15日羽化)に対して羽化後1年以上経過した完熟♀で検証してみたところ、こちらも4ヶ月で失敗に終わりました。
貼付画像をご覧ください。川西産を産卵セットして1週間の状態です。どうみても産卵していると思ってしまいそうですが、埋めなおしの痕があるにもかかわらず卵は発見できませんでした。これだけの産卵行動をとったということは、交尾行動だけは起こしたのかもしれません。
一方、上記2頭の津山産は全く産卵木をかじりませんでした。
以上何例かを紹介しましたが、失敗例から学んだことは、♂だけ未成熟、♀だけ未成熟どちらにおいてもトラブルはなく、洞やエサ皿の下に一緒にいたということです。

【まとめ】
○産卵までの成功最速期間は、サイズ依存ではなく個体差依存の場合が多い。
○高温管理下では4ヶ月で成功する例が多いのでチャレンジしてみる価値はある。
○未成熟を使うと殺し合うなどの危険性が一般論として流れているが、私は経験していない
○仲良くエサ皿の下にいても交尾成功かどうかは疑問

こんなところですが、どうしても早くペアリングしてみたい個体がいる場合は、4ヶ月を目安に各人の責任においてチャレンジしてみてください。
成功かどうかの判定は、産卵セットしてかじり始めたら、4~5日後に一部を割って卵を確認してみるとよいと思います。今回貼付した画像のように、完全に騙されることもありますから・・・。

産卵失敗例






スポンサーサイト
[ 2006/09/27 20:53 ] ペアリング | TB(-) | CM(-)

成虫の成熟時期について

巷では、2本目へのビン交換で2○gだったと言うような書き込みを見かける時期となりました。
しかし、春先に羽化したお気に入り個体をブリードしようと挑戦されている方も少なくないと思います。実は私もその一人で、4月~5月下旬に羽化した新成虫のブリードをあきらめきれません。では、羽化後何ヶ月を目安にブリードを試みたらよいのでしょうか・・・?
ちなみに、先日購入したオオクワ雑誌に羽化からブリードまでの最速期間として、サイズ別に目安となる期間がまとめてありました。
60mm前半-4ヶ月、70mm前後-5ヶ月、75mm前後-6ヶ月、70mm後半-7ヶ月とこんな感じです。
注釈として参考程度にとありましたが、ハッキリ言って参考になりません。
根拠としているのが、筆者の経験です。
では、各サイズを何ペアずつ検証して上記一覧を作成したのか・・・?ここが重要です。
ちょっとしたサイズの違いで、こんなにうまく1ヶ月ずつ成熟期間が延びるものなのか?
私には、安易に作成した目安表にしか思えません。
それに、成熟期間を論じる上で重要なファクターが抜けています。
いつも当サイトのReportをご覧頂いている読者には簡単にわかることだと思いますが・・・・。
この情報も個人のサイトの中で展開してあるのなら一個人の意見でよいのですが、全国発売のオオクワ雑誌上で活字として発信される情報である以上無視できませんでした。
確かにブリードまでは、時間をかけた方がよいに決まっています。
しかし、限られた産卵シーズン内に少しでも早くお気に入り個体をブリードし、少しでも早く幼虫を採りたいと思っているブリーダーに、正しい情報と可能性を示すべきではないでしょうか!?
「ブリードには越冬個体が適していますから羽化した年のブリードはあきらめましょう!」では、寂しい話です。
次回は、何例かの根拠を示して、私が考える産卵成功時期の可能性について論じてみます。
[ 2006/09/22 21:49 ] ペアリング | TB(-) | CM(-)

温度基礎知識2

今日は、3令幼虫以降の温度について記述してみます。
その前に初2令時の具体的な飼育温度を書いていませんでしたので少々・・・。
考えられる温度は22~27℃!
20℃以下ではあまりにも成長が遅く、28℃以上ではあまりにも成長が早くなるからです。
かといって22℃でじっくり成長させるのと27℃で一気に成長させるので、将来の大きさやフォルムにどう影響するのか?いま最も思案している部分です。
この検証は、先のこととして3令時について考えてみましょう。
この時期は、蛹化させることなく大きくさせる成長期と体重に見合ったサイズで羽化させるために重要な熟成期に分けられると思います。
私は、蛹化スイッチを入れないために、成長期は22~24℃を死守し、熟成期はスムーズな蛹化へのステップとして18~20℃に設定するのがよいと思っていますがどうでしょうか?
一方、温度管理できない場合は、猛暑や極寒の中で管理せざるを得ないこともあります。
そこで、3令幼虫の飼育可能温度について私の経験から書いておきます。
よく30℃を超えると危ないとか10℃未満になると危ないとかの記述を目にしますが、もっと幼虫は強いはずです。
私は、4~6℃の冷蔵庫に40日入れっぱなしにしたことがありますが、大丈夫でした。(お陰でセミ化幼虫を蛹化させることができました)
また、蛹化しない幼虫6頭を30~37℃で推移する2階の部屋に7月の間約1ヶ月放置してみましたが、1頭も落ちませんでした。
一番過酷だったのはセミ化幼虫を日中最高気温39℃になるところに放置していましたが、生きていました。
これらの経験から3令幼虫の場合、5~35℃くらいは大丈夫のようです。
次に前蛹、蛹の期間ですが、このステージは上記にくらべ大変デリケートで、低温にも高温にも弱く間違いなく★となります。特に変態の時が最も危険です。
具体的には検証していませんが、18℃では問題なく羽化しました。
羽化不全のリスクは高くなりますが、30℃くらいなら羽化した例がたくさんあります。
よって18~30℃なら飼育できないことはありませんが、20~24℃で管理するのがベストだと思います。
私は基準温度を24℃にしていますが、24℃で完璧に管理すると前蛹期間(シワが発現してから蛹化まで)が概ね12日前後、蛹期間が♂27日、♀23日となります。
ちなみに温度が低くなるほどその期間は長くなり、18~20℃で蛹期間を管理すると45~50日もかかってしまいました。恐らくキッチリ18℃で管理すると最低50日以上になることが予想されます。
ここで、気になるのが「低温で蛹を飼育すると顎は直線的で太くなる」という情報です。
私も気になって、今年は10頭程度ですが♂を18~20℃で羽化させてみました。
結果はどうかというと、同じ個体で比較できないためハッキリわからないと言うのが正直な感想です。決してディンプルが少なくなるとは思いませんでしたし、明らかに太くなったとも思えませんでした。太くなる個体は、どんな温度でも太く羽化し、細い個体はどんな温度でも細く羽化するのでは・・・。
そんなことより、50日も管理することに疲れました。
来春機会があれば、また低温羽化にチャレンジしてみますが、基本的に30日程度で羽化させようと思っています。
最後に成虫の飼育温度ですが、国産、Hopeiともに4~35℃で問題なく生きています。
高温での蒸れを指摘する意見もあるようですが、35℃を記録する環境でスタックケースを多用している私のところで死亡例はありません。ゼリーがあれば簡単には死なないと思いますが、みなさんはどう思われているのでしょう?
以上、私の経験に基づく温度基礎講座は終了です。参考になりましたでしょうか・・・・?
あとは、各人がどのステージを何℃に設定し何日で推移させるか・・・。
ここが腕の見せ所ではないでしょうか!?
[ 2006/09/02 17:41 ] 温度 | TB(-) | CM(-)
Profile

Author:waizu

Access Counter
Category
管理人のHP

Waizu Dorcus Office

月別過去ログ

2017年 02月 【2件】
2017年 01月 【5件】
2016年 12月 【5件】
2016年 11月 【2件】
2016年 10月 【3件】
2016年 09月 【1件】
2016年 07月 【1件】
2016年 06月 【4件】
2016年 05月 【7件】
2016年 04月 【2件】
2016年 03月 【1件】
2016年 02月 【2件】
2016年 01月 【1件】
2015年 12月 【3件】
2015年 11月 【2件】
2015年 10月 【6件】
2015年 09月 【1件】
2015年 08月 【3件】
2015年 07月 【8件】
2015年 06月 【7件】
2015年 05月 【8件】
2015年 04月 【2件】
2015年 03月 【4件】
2015年 02月 【4件】
2015年 01月 【2件】
2014年 12月 【6件】
2014年 11月 【6件】
2014年 10月 【2件】
2014年 09月 【3件】
2014年 08月 【24件】
2014年 07月 【7件】
2014年 06月 【4件】
2014年 05月 【3件】
2014年 04月 【3件】
2014年 03月 【6件】
2014年 02月 【1件】
2014年 01月 【2件】
2013年 12月 【5件】
2013年 11月 【4件】
2013年 10月 【1件】
2013年 09月 【1件】
2013年 08月 【6件】
2013年 07月 【6件】
2013年 06月 【3件】
2013年 05月 【7件】
2013年 04月 【7件】
2013年 03月 【3件】
2013年 02月 【12件】
2013年 01月 【12件】
2012年 12月 【5件】
2012年 11月 【23件】
2012年 10月 【9件】
2012年 09月 【1件】
2012年 08月 【1件】
2012年 07月 【3件】
2012年 06月 【10件】
2012年 05月 【3件】
2012年 04月 【4件】
2012年 03月 【1件】
2012年 02月 【3件】
2011年 12月 【4件】
2011年 10月 【4件】
2011年 09月 【1件】
2011年 08月 【11件】
2011年 06月 【2件】
2011年 05月 【6件】
2011年 04月 【8件】
2011年 03月 【7件】
2011年 02月 【6件】
2011年 01月 【5件】
2010年 12月 【15件】
2010年 11月 【5件】
2010年 10月 【6件】
2010年 09月 【2件】
2010年 08月 【5件】
2010年 07月 【6件】
2010年 06月 【3件】
2010年 05月 【2件】
2010年 03月 【7件】
2010年 02月 【1件】
2010年 01月 【2件】
2009年 12月 【1件】
2009年 11月 【3件】
2009年 10月 【7件】
2009年 09月 【2件】
2009年 08月 【2件】
2009年 05月 【2件】
2009年 04月 【5件】
2009年 02月 【5件】
2009年 01月 【2件】
2008年 11月 【2件】
2008年 09月 【1件】
2008年 07月 【1件】
2008年 06月 【4件】
2008年 03月 【2件】
2008年 02月 【1件】
2007年 10月 【1件】
2007年 07月 【1件】
2007年 06月 【1件】
2007年 05月 【3件】
2007年 04月 【3件】
2007年 02月 【1件】
2006年 12月 【5件】
2006年 11月 【4件】
2006年 10月 【2件】
2006年 09月 【3件】
2006年 08月 【5件】
2006年 07月 【4件】
2006年 06月 【7件】
2006年 05月 【5件】
2006年 04月 【5件】
2006年 03月 【5件】
2006年 02月 【13件】
2006年 01月 【3件】

全記事表示リンク
Mail

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR