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蛹化促進

前回は低温飼育の重要性について書きましたが、誤解を招かないよう確認しておきたいことがあります。
それは、低温飼育が蛹化への必須条件ではなく、セミ化防止のためのとても有効な手段だと言う事です。
なぜならば、低温を経験させなくても蛹化する個体はたくさんいますから!
そんなことは常識!と思われる人ばかりでしょうが、ここを閲覧される方の中には、飼育を始めて間もない頃で、血眼になって飼育情報を検索されている方もおられると思いまして・・・。
せっかくなので、今日は蛹化促進について採り上げてみます。
蛹化を促進する方法としては、①管理温度を上げる ②ビン交換をする ③蛹化モードに入った幼虫のビンと接触させる などが挙げられます。
尚、菌糸ビンを掘ってみたらまだ幼虫で、掘り出さずに戻した場合もビン交換と同じような効果が期待できますが、これは菌床の状態がよい場合でないと交換することになります。

では、上記のことを行ったらいつでも蛹化するでしょうか?
だれもがNoと答えるでしょう・・・。
3令成熟期に入っていない未熟幼虫は蛹化しませんし、大きくしたい一心でこの時期を長く引っ張り過ぎた場合も蛹化しにくくなります。さらに、大きく育ち過ぎた場合はその傾向が強くなります。
では、どのくらいで蛹化可能時期となるでしょうか?
私がこれまで飼育した感覚からすると、24℃一定で初令から飼育した場合、早ければコクワで3ヶ月、オオクワ♀4ヶ月、オオクワ♂5ヶ月で蛹化モードに入ってくるように思います。もちろん、血統間の差も歴然と感じられますが・・・。
結局、その蛹化しそうな旬の時期に温度上昇やビン交換を行うと高い確率で蛹化させられるはずなのですが、現実はそうなりません。
大きくするために、だれしもが幼虫期間をできるだけ長くしようとするからです。
低温管理は、蛹化させない目的とセミ化を防止する目的を兼ね備えていますが、それぞれの目的を果たすための最適温度に若干の差があるところが難しいと思います。
エサをしっかり食べさせ大きくするには温度は高い方がよく、確実に冬を感じさせるためには低いほど確実。このバランスをどこでとるのか・・・?
そしてその期間の長さは??
いまひとつわからないのが現状です。
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[ 2009/01/15 20:59 ] 飼育上のノウハウ | TB(-) | CM(-)

低温期間の重要性

私のところには、「大きくしたい」「セミ化させたくない」の類の問合せがよくあります。
「大きくする」に関しては、様々な要因があり簡単には回答できませんが、セミ化対策は簡単です。
18℃未満の低温でしばらく飼育しておけば回避できるはずです。

今日は、植物を例に面白い話題を提供してみましょう!
植物の中にも春化作用と呼ばれる働きをもつ種があります。
これは、充分な寒さを体験したのちに温度が上昇して初めて開花することで、よく知られているものに桜などがあります。
私は、寒さを体験⇒平均温度10℃以上でよいくらいに以前は思っていましたが、実は奥が深いので驚いたことがあります。
それは、8℃以下の低温を最低500時間以上経験した上で、温度上昇があって初めて開花できると言う事です。不充分な低温期間では開花できません。
オオクワ幼虫も類似点があるのではないでしょうか?
低温に長く置くと縮むのではと心配して不充分な低温管理でセミ化させてしまう例もあることでしょう・・・。

桜の開花においては、さらに興味深いことがわかっています。
それは、低温期間が長いほど加温に対する反応性がよくなるということで、1月に枝を取った場合の開花に必要な加温期間が約20日であるのに対し、3月の枝では半分の約10日で済むそうです。

この事例から、昆虫の幼虫でも同じと言い切るには、検証データの裏づけをしないといけませんが、遠からずではないでしょうか・・・?
オオクワガタ幼虫の場合、低温期間と言える温度帯は最低18℃未満辺りだとは思いますが、必要最低期間は明確ではありません。
また、その前段階で20℃管理した場合の期間を加味できるのかどうかも思案する部分です。
昨年からこの辺りも意識して管理していますので、もう少しやればさらに絞り込めるかもしれませんが・・・。
ちなみに、桜を温室で意図的に開花させる場合は、枝をもぎ取って日中20℃夜間10℃で管理するそうですが、管理状況で花の出来に大きな差がでるそうです。
最近思うことは、低温飼育から温度を上げて行く時、単調に上げていってよいものかどうか?
キノコ対策もあり、几帳面に1℃ずつ上げながら完璧に温度管理していますが、自然界では有り得ない環境です。
スムーズな蛹化促進には、むしろ自然界に近い温度変化の方がよいのかもしれません。(昼夜で温度変化をつけることは困難ですが・・・)
もしかすると花の出来に差が出るように、蛹化促進時の温度環境がディンプルなどにも影響しているのかも?とまで疑ってしまいます。
最後は、私の推論の域を出ない話になりましたが、今日は低温期間の重要性について分かって頂けたと思います。
[ 2009/01/08 00:49 ] 飼育上のノウハウ | TB(-) | CM(-)
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