waizuの観察記録や検証結果を公開しています

情報の信頼性Part 2

今日は、データの信頼性を高めるために必要なことについて少々確認しておきます。
みなさんは、何を根拠に現在の飼育法を行っておられるでしょうか?
「他の人とは違ったことをしたい」なんて人もいるでしょうが、普通は「大御所と言われる方の見解」「クワガタ専門誌からの情報」「結果を出している飼育者の意見や経験」などではないでしょうか・・・?
確かにどれも正しい結果に近いはずです。経験的事例に基づいている訳ですから!

しかし、信頼性の程度には歴然と差があります。
まず、大前提としてデータ的な裏付けがあるかどうか!?
これがない場合、どんなに結果を出している人の意見であっても、信頼性の高い根拠とは言えません。
また、データがそろっていても、検証を行った者の先入観の介入、実験の手法、実験環境の質、実験者の手技的能力、無作為化の有無などにより、データの信頼性が大きく違ってきます。

人間の先入観は厄介なもので、例えば同じコーヒーでも容器のラベルを替えるだけで味覚が変化するとの実験結果が出ています。
赤ラベルをおいしく感じ、緑のラベルで酸味が強いと感じるようです。
私達も気づかないうちに、高額菌床はニオイがよいとか使用感がよいと感じ、超固詰めだから持ちがよいと色眼鏡で見ていることがあるのかもしれません。
本来なら、実験者が、比較対照群の違いを認識できない形での検証(二重盲検法)がよいのですが、クワ飼育においてそこまでのことは難しいでしょう・・・・。
実験方法や手技はセンスの問題でもあり、環境の違いも仕方のないこととして、1点だけ重要なことを確認しておきたいと思います。
それは、信頼性の高いデータにするには、無作為化が必要であるということです。

例えば、高額A菌床と実績があって汎用されているB菌床でどちらが大きくなるかを比較するとします。
指標は、幼虫時最高体重でも羽化サイズでも構いませんが、実験背景はできるだけ統一し、同じ時期に採れた同腹幼虫であること、同じ温度で同じ場所で管理されていること、できれば同じ容器のビンであることなどを考慮します。
問題は、菌糸ビンへの幼虫の投入方法です。
ここで、A菌床は高額なので★とならないよう元気そうな個体を選んで入れておこうとか、頭が大きく♂の可能性の高いものを高額菌床の方に入れておこうとか・・・これがダメです!!
これでは、投入時点で選別を行っていることになり、純粋な比較とはなりません。
投入時にAにするかBにするかをクジで決めたり、単純に割り出した順番に交互に入れていくなどの方法で、ランダムに投入しなければ、幼虫を対象とした正確なデータとは言えなくなるでしょう・・・。

みなさんも、飼育途中で2群の比較検証するときなど、不利と思える条件の方に選別漏れ群を設定したりされないでしょうか?
人情としてはそうなりますが、信頼性あるデータ採取の面からはNGで、せめて選別漏れ群の中で無作為に2群に分けるなどの配慮が必要です。
私もこれまで多くの場面で、体重測定結果などを考慮して都合のよい振り分けをしてきましたので、今日は自分への警告のつもりで書いています。
せっかく、データを集めて検証するのであれば、信頼性の高いデータがよいに決まっています。
今日は、全国のクワガタ飼育研究者にどこに出しても恥ずかしくないデータを取って頂きたく発信した私からのメーセージでした。
  
この3月は読者に伝えておきたいことを書き残せたので、しばらくWeb活動を控えようと思います。
新年度からの自分を取り巻く環境を考えてみる時、今しか出来ない優先順位の高いものがたくさんあります。
若い時なら情熱でガンガンに行けるのでしょうが、中年は無理をせずに行くのが、長続きの秘訣かと・・・。
休止するのではないので、たまに覗いて頂ければ幸いです。
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[ 2010/03/28 22:32 ] 情報への疑問 | TB(-) | CM(-)

情報の信頼性

ブログ時代となり、誰もが手軽に日記風のホームページを持てるようになりました。
これにより、同じ趣味を持つ者同士がより広い範囲で情報や思いを共有し合うことができるようになり、楽しみも広がっています。
また、傍観するだけの人にも見えない共感の輪が広がっていることでしょう・・・。
ブログは、自由な論調で自由な意見を展開でき、自己主張したい人や自分の思いを他人に伝えたい人には最適です。
ちょっとした評論家気分を味わっている人もいることでしょう・・・。
しかし、調子に乗りすぎると、悪気はなくても誤解を招き、思わぬトラブルとなるため、文章表現や他からの引用の際には充分に注意をしないといけません。
共感の輪が反感の輪とならないように!

一方で、言論の自由とは言え、曖昧な情報を発信するのはいかがなものでしょう・・・。
よそから持ってきた情報を横流しして間違っていた場合、だれが悪いのでしょうか?
ブログを読んだ人が、その情報を取り入れるかどうかの取捨を行い、各人の責任で取り入れるのが基本だと思います。HPなどでは「管理人は一切の責任を負わない旨」の注意喚起がされているのをよく見かけます。

しかし、少しでも信頼性の高い話題を提供したいと考えるのが心ある人ではないでしょうか?
情報を発信する際、データによる根拠を持たない例や推論だけであまりにも飛躍した結論に到達する例を見かけますが、いかがなものかと思います。
例えば、「夏場はクワガタへの水分補給の点から水分含量の多い液ダレするゼリーがよい」とか、「夏場の常温管理は、熱伝導率の高いガラスが適していて、ボトル内温度はプラとガラスでは3℃以上の差が生じる」とか、「昆虫にとって重要な成分トレハロースを与えることで大きくなる」とか・・・。
一見どの説明も理にかなっていそうなもので、普通はそのまま信じてしまいます。
しかし、検証してみると、どれも間違いであることがわかります。
要するに、情報の信頼性は、根拠があるかどうかで決まり、さらにはその根拠となったデータの信頼性に左右されると言っても過言ではありません。
何事も根拠があれば、説得力があります。
なければ観念論にすぎません。

ただ、上記の例のように、背景因子が決まっていて、測定機器で数値化できるものは、より正確な根拠となり得ますが、幼虫飼育を検証するとなると、相手が生き物であるため、個体差と言う厄介な背景因子によって正確な検証が難しくなります。
そこで、少しでも信頼性の高いデータとするために、基本的なことを確認しておきたいと思います。
つづく・・・。
[ 2010/03/23 00:06 ] 情報への疑問 | TB(-) | CM(-)

オオクワ飼育の効率化-4-

まずは、前回記事に対して少々補足を・・・。
産卵セットの際、いくら材をかじっていても産んでいないことがあります。
そんな時、長くセットしたままでは、時間や材の無駄、そして♀にかかる負担も無駄になります。
それらの無駄を軽減するため、私は産卵セット1週間以内に1度、産卵痕のところをマイナスドライバーで軽く剥離させ卵の確認を行っています。
色艶のよい卵が見つかれば成功!あとは、設定した産卵期間を継続させます。
もし、その時点で産卵痕が空であった場合、再ペアリングに回せば、効率的です。

さて、今日は効率化シリーズ最後となる菌床飼育です。
ムダと労力を軽減するためには、何事も回数を減らすことが手っ取り早いのではないでしょうか・・・?
私は、菌床もできるだけまとめて購入し、まとめて詰め、ビン交換もまとめて行えるよう、各系統の採卵時期をそろえるよう心がけています。
例えば数頭の♀から幼虫を採るとすれば、6頭すべてがペアリングを終えた状態で準備し、同時に産卵セットを開始できるようにしておきます。
そのためには、冬眠からの覚醒→エサ摂取による栄養補給→ペアリング→ダニ駆除の行程を順次行えるだけの余裕ある計画が必要です。
少数精鋭飼育の場合は、関係のない話ですが・・・・。

次にビン交換の回数を減らす努力です。
世間一般のビン交換回数の平均値はどれくらいなのでしょう・・・?
2~4回くらいだと思いますが、私の場合は、♂も♀も例外なく2回交換の3本返しです。
3ヶ月→2~2.5ヶ月→5~6ヶ月のサイクルを組んでいる訳ですが、今年は5~5.5ヶ月→5~6ヶ月のサイクルにも挑戦してみる予定です。。
1回のビン交換で済ますことができれば、経済面でも時間的にも肉体的にも大幅な軽減が見込める訳ですから!
そのためには、中粒子以上の菌床を固めに詰めることと、1本目から1400mlクラスの容積のボトルが必要となることでしょう・・・。
問題は最初から場所を取ることですが、長くよい状態を保つためには、害虫の混入防止とある程度の温度管理が必須となることは間違いありませんし、あと保湿性も考慮して乾燥しないようにする努力も必要なのかもしれません。
今後の検討課題です。

最後に温度管理です。
初令時の管理温度も24~25℃の標準温度帯、低めあるいは高めと管理者によって違いがあります。
また、低温管理時の温度も16~20℃の間で人それぞれ、しかもその設定した温度を継続する期間もこれまた様々です。
どれが一番よいかは、私自身もよくわかりませんが、労力の軽減という点では、成長期間は高めの温度で成長を促進し、低温期間はしっかり低めで充分な効果を見込むのがよいと思います。
こうすることで、充分なサイズを見込みながら全体の飼育期間を短縮できます。
1サイクルが12ヶ月を超えては、次年度の飼育計画を狂わせることになりますし、飼育期間の短縮それ自体が労力の軽減となります。

今日は、特によい話題提供ではなかったかもしれませんが、今回のシリーズを通して押さえておきたいことは、手間をかけることが本当に必要な工程なのか?ということです。
単なるこだわりに過ぎない手間であれば、省く方が価値的で、そのためには2群を設定して比較検証する必要があります。
多くのブリーダ-が比較検証を心がけ、より優れた飼育法を追求して行くことが盛んになれば、オオクワ飼育もより効率化され進歩していくことはまちがいありません。
[ 2010/03/14 00:06 ] 幼虫飼育 | TB(-) | CM(-)

オオクワ飼育の効率化-3-

今日は、産卵についてです。
産卵では、害虫を持ち込まず、できるだけたくさんの幼虫を採ることが目的となります。
産卵の媒体として、朽ち木、カワラ材(人工・天然)、レイシ材、菌床など様々ですが、何がよいかと聞かれれば、長期保存でき、安価でいつでも使える朽ち木です。
高級なものは、それを使用して幼虫が大きくなる根拠が示されれば考えますが、産卵誘発効果を見込むだけなら特に必要ありません。
腹の中の卵の数は決まっていることで、全体の産卵数を増やすことも考えにくいでしょうし・・・。
また、菌床産卵が菌糸ビン飼育に直結していて、誠に合理的で効果もあると思いがちです。
しかし、うまく環境づくりをしないと下層部分の水分過多や上層の乾燥、♀の動き回った坑道による環境の悪化により、幼虫で菌糸ビンに投入した時のようなよい環境が得られません。
では、普通のクヌギ材やコナラ材を使うとした場合、前処理をするかしないかで議論が分かれるところでしょう・・・。
「加熱⇒有益バクテリアやキノコ菌糸の死滅を理由に前処置を行わない」もごもっともなご意見!
では、バクテリアや菌糸を死滅させずにダニや害虫を死滅する方法はないものでしょうか・・・・。
加水して冷凍すれば、上記のことが可能となるのでは・・・と考えます。
自由に使える冷凍庫なくしてはできませんが、私は、たくさんの材を一度に加湿し、まとめて冷凍、必要とする日の前日に出しておいて使用します。
結論は、クヌギ材を箱買い⇒必要予定数をまとめて加湿⇒冷凍で保存&害虫駆除⇒自然解凍の手順で手間とコストを削減です。

割出しは、セット終了後3週間で行います。
初令で取り出す目的だけでなく、長引かせればダニの繁殖サイクルに入ってしまうことも考慮しています。(混入していた場合も想定して・・・)
すると、卵で割り出す方がよいのではとの議論が出てきそうです。
産卵時の♀親からのバクテリア継承説が否定されない限り、卵で割り出すことはナンセンス!証明できないのであれば、可能性を残すのが常道でしょう!
卵割り出しは、趣味を楽しむ範疇で、大型狙いの飼育法には必要ないと思います。

あと、こんなことも議論されます。
割り出し後に発酵マットで一時保管するかどうか?
私は割り出して即菌糸ビン投入しますが、死亡する例もほとんどないので手間なことは行いません。
ただ、それだけの理由です。
[ 2010/03/08 08:09 ] 幼虫飼育 | TB(-) | CM(-)

ペアリングセット

ペアリングセット


今年度最初のペアリングを開始しました。
一般個体の場合は、スタックケース小で行うこともありますが、ちょっと大事なペアのため、♀殺しのリスクを軽減するため、飼育ケース中を使用することに!

♂♀が入ることのできる大きさのスライスした2枚の材を置き、それを仕切るように連結したゼリーホルダーワイドを置いて♀の逃げ込み場にもなるようにしてみました。

一昨日より♂を入れ、左の材の下に仰向けで安住したことを確認し、本日♀をそっと右端に入れておきました。

すこしでも居住空間を広げるため、マットも10センチ以上の深さにしてトラブルの回避に努めていますが、果たしてどうなることでしょう・・・。

1週間後を期待して、ここで1句!

ペアリング 添い寝期待の 皿の裏

エサ皿ではないと言われそうですが、この句の心をよみとって頂ければと思います。^_^;
[ 2010/03/05 23:56 ] ペアリング | TB(-) | CM(-)

オオクワ飼育の効率化-2-

今日は、成虫管理の続編とペアリングについてです。
加湿については、乾燥しなければ必要がないため、気密性の高い容器を使用することで解決します。
私は、コバエも完全シャットアウトでき、フタの洗浄も簡単で、積み重ねても安定なスタックケースを愛用しています。
飼育ケースに経費を使いたくない場合は、1400ボトルが便利です。
コバシャは、フタをさっと洗えないこと、フィルター部分の固定があまく外れることもあるので嫌になりました。

次にダニですが、この件は、過去に散々書いてきたので省略します。
ただ、成虫に定期的にエタノールを噴霧する方もいるようですが、これは止めた方がよいのでしょう・・・・。
エタノールで死滅しない種がいること、エタノールで死滅する種であっても成虫からの完全駆除は難しいことが理由です。
完全駆除できないのであれば、成虫に悪影響を及ぼす可能性のある手法は、用いないのが賢明ではないでしょうか。

次に、ペアリングです。
菌糸ビンにダニを持ち込みたくないからといって、成虫管理の各ステージでダニ駆除を行う必要はありません。
ペアリング後に♀だけに行うのが効率的だと思います。
余談でしたが、ペアリングについては、決め手となるうまい方法が未だよくわかりません。
貴重な親虫のトラブル回避目的でのハンドペアリングは有効ですが、手間と確実性を鑑みるとどうなのでしょう・・・。
私の場合は、広めの容器に深めのマットを敷き、表面にはスライスした材やエサ皿を複数置き、ゼリーも複数おいて1週間放置するパターンです。
隠れ家が複数あるにもかかわらず、同じところで添い寝していればうまくいったと見ます。

それで、産卵しない場合は、個体に問題のある可能性が高まります。
近年、種親が大型化すればするほど、産卵しない♀に出会う頻度が高くなっているようですので、心してかからないといけません。
[ 2010/03/04 08:12 ] 幼虫飼育 | TB(-) | CM(-)

オオクワ飼育の効率化-1-

今日は、飼育中の手間を軽減し、少しでも効率よくブリードする方法について考えてみます。
大して参考にはならないと思いますが・・・。
では、飼育途上で、どのようなことがストレスとなるでしょうか?
個人差もありますので、私の場合を挙げてみます。

【成虫管理】→エサ交換、マットの加湿、ダニの発生、コバエの発生
【産卵】→産卵木の準備と害虫対策
【菌床飼育】→菌床の手配、ビン詰め、ビン交換、ラベルの管理・貼り替え、ビン洗い、
マットの廃棄、キノコチェック、きめ細かな温度管理・・・など

みなさんはどうでしょう?
とても最善とは言えませんが、上記を軽減するための私の対策を紹介してみます。

まず、エサ交換について
管理個体の数に比例して負担が増大することは仕方ありませんが、交換サイクルや処理を軽減することは可能です。
液だれするとカット時に飛び散って掃除が手間となる問題は、液だれしないタイプの採用で解決します。
では、カット方法はどうでしょう?
♂が顎刺ししないよう、毎回ゼリーチョッパーを使用するのは面倒です。
簡便なカッターナイフで十字に切り込む方法でも18gの平底タイプへの変更により軽減できています。
今年からは、液だれなし、品質良し、18g平底タイプのプロゼリーを汎用することにしました。

次に交換サイクルです。
以前は、日曜日と決めて1週間サイクルで一斉に交換していました。
これでも悪くはないのですが、オオクワガタは飼育環境によってエサの減り方が違うことがわかりました。
中には、食べるよりも散らかす方が多い個体もいますが、安住する場所のない個体ほど、散らかしたり無駄な摂食行動に出るようです。(私の経験上)
その証拠に、エサ皿などを置いて隠れ家をつくってやるだけで、ずっとその裏に安住してオオクワガタの行動は抑制されます。
ウロの中でじっとしている本来の生態を取り戻すためか、エネルギー消費が少なくなるためか、ゼリーの摂食量は明らかに減少します。
時には、1~2週間くらいなら全く手をつけないことも経験します。
(冬眠明けは別ですが・・・)
そのことを経験してからは、産卵木や生木を1センチ程度にスライスしたものをマットの上に置くようにしています。
こうするだけで、18gゼリーであれば2週間サイクルの交換で済む個体が増えてくることでしょう・・・。
念のために1週間ごとの確認は行い、あまりに減っているものだけ交換して行けば、楽になります。
根拠を示すことは難しいと思われますが、隠れ家飼育を行った個体は、エネルギー消費とストレスが少ないため、寿命を長くできるのではないか・・・?との仮説を立てています。
エサ交換だけで、こんなに書いてしまいましたので、他は次回にします。
[ 2010/03/02 23:58 ] 幼虫飼育 | TB(-) | CM(-)
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