監視下ペアリング??
どんな手法だろう?と思われたことでしょう^^;
要はハンドペアリングです。
ところで、ハンドペアリングとの表現はいつ始まったのでしょう?
私には、クワガタには不適切な気がしてなりません。
本来、ハンドペアリングとは蝶などで始められた人工交尾の手法で、♂と♀を左右の手に持ち、交尾器を接触させて交尾を誘発します。
よって、オオクワガタの場合は、手に持っていないためハンドペアリングではありません。
単に見ているだけなので、「監視下ペアリング」が適切なのではと思ってしまいます。
そこで、本日は監視下ペアリングとの表現を使います。
ちょっと、余談でした。
さて、本日の本題ですが、ペアリングに認められるものは何でしょう!?
私は、「安全性」「確実性」「効率性」だと思っています。
累代努力やお金を費やして準備した種親から安全に確実に幼虫が採れなければ元も子もありません。
その上で、効率的に行えれば最高です。
では上記3ポイントを兼ね備えた方法は何か!?
私は、監視下ペアリングだと思います。
まず、監視しているので安全です。
そして、交尾を確認できるので確実です。
再ペアリングの出直しがないので効率的です。
いやいや、監視下ペアリングには根気がいるので効率的ではないと言われる方もいることでしょう・・・。
では、監視下ペアリング成功までには平均どのくらい時間が必要なのでしょう?
そんなことを思ったので、私はいま、時計とストップウォッチを持って、交尾成立までの時間と交尾時間を測定してデータを取っていますが、現在7ラインの交尾を確認できています。
条件を整えてやれば、その日の交尾成立可否の判断は30分程度で可能だと思います。
とにかく、この観察が楽しくて、時間があればやっています。
この検証をスタートする前は、温度管理する暗い場所から明るい場所に出す際、慣れさせる方がよいのだろうか?
暗い場所で行った方が成功率は高いのだろうか?
ペアリング容器の形状や広さで交尾成立までの時間は異なるのだろうか?
自然界では♀がエサを摂取中に交尾することが多いので、♀を10日間絶食させてゼリー摂取中の状況を作り出して♂を入れてみようか?
など、成功確率や成立までの時間短縮を図り効率性をアップできないものかと思案しました。
これらのことも少しずつわかってきたように思います。
今週は、ほぼ毎日1ペアに絞って観察を続けていますが、本当に十虫十色(人間なら十人十色ですが・・・)です。
いま5頭の♂を観察しましたが、1頭だけ非常に凶暴です。
全く交尾意欲を示さず相性の問題かとも思い3頭の♀を試しましたが、すべて挟まれ危うく真っ二つになるところでした。
この♂は結束バンドで顎を縛ろうと思っています。
もしかすると、交尾意欲のない♂は、種なしなのだろうか?との新たな検証課題も出てきました。
何れにしてましても本日の話は、私の検証中の話ですので、研究結果として報告できるのはまだまだ先になると思います。
♂の求愛行動、交尾に入る体勢など観察してみるとおもしろいものです。
興味のある方は、監視下ペアリングを経験してみられてはどうでしょうか?