今回は、通気性を高めた加工菌糸ビンでの飼育結果を紹介します。
前回、空気より重い二酸化炭素を底から抜くために穴を空けた場合、乾燥が激しく失敗することをお話ししました。
そこで私は、PP800やブロー容器の底中央に直径1cm程度の穴を1つ空け、タイベスト紙の2枚重ねでふさいだものを10個作製し、それに通常のようにブロックから詰めたもので検討してみました。
念のために乾燥を考慮して2ヶ月で交換し、2本目のブロー容器も同じように底に穴を空けたものを使用しました。(♂のみ)
結論から申し上げると、この方法ではかえってマイナス効果となりました。
貼付画像のブロー容器(左)は底に穴を空けてありますが、食痕の色をご覧下さい。
見るからに状態が悪く幼虫も大きくなりそうにありません。
それに対し、同時に交換し同一の菌床に入れたものが右です。
見るからに状態の良さそうな色をしており、その後の交換時の体重においても3~4gの差がでました。勿論、匂いからも状態の良さが感じられました。穴空き菌糸ビンの水分含量は維持できていた様子でしたから、この結果をどう考えたらよいのでしょう・・・。
頭で考えれば、良好な通気性⇒好気性環境⇒好気性バクテリアによる良好な栄養状態となるはずだったのですが、食痕の色や匂いからは明らかに逆効果となっています。
もともと通気性のよいチップ菌床を使用したことが敗因かも・・・・?
どう説明したらよいかはわかりませんが、4本のビンで試し全て同じ結果となりましたので、チップの菌床にこの方法はダメと言うことになります。
酸素発生器で酸素濃度の高い空間を作ることは、だれにでもはできませんが、今年も他の方法で酸素供給量について検討してみたいと思います。
何かよい方法があれば教えてください。
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