waizuの観察記録や検証結果を公開しています

ガス抜きに関する検証 ―データ編―

前回は、ガス抜きに関する個人的見解だけを書きましたが、このまま終わっては実に曖昧です。
一般的な論文には、使用した機器、材料、試験サンプル、試験方法、測定データ、考察、まとめなどが記載されています。
どのような試験を行い、どのようなプロセスで結論を導き出したのかが具体的に示されなければ、説得力のある根拠とはなり得ません。

使用機器などの詳細まで記載する時間はないので、今日は、CO2濃度の実測値ともうひとつ行った試験の概要とその結果を紹介します。

まずは、前回ブログ内容の実験結果です。
ビンを上向き:CO2濃度558ppmでスタート。30分後1845ppm(1287ppm増加)
ビンを逆向き:CO2濃度540ppmでスタート。30分後1925ppm(1385ppm増加)

ここで、逆向きの方が98ppm多く、逆向きがやはり多いとの結果でした。
これを、98÷1287×100=7.6%ほど逆にした方が二酸化炭素が抜けやすいと結論しようかとも考えましたが、誤差かもしれないと考え、もう一度同じ実験をしましたが、似たような結果でした。

しばらく考えて、ビンの本数を増やせばよりハッキリ傾向がでるのでは・・・?と思い、以下のようなセットを組みました。
CO2濃度虫家2

1本当たりの菌床量も増やしてブロー容器1200×5本としました。
さらなる工夫として、菌糸の活動が活発となるビン詰直後をサンプルとしています。
CO2濃度虫家1

このように、密閉したまま測定ができます。

測定は、扉を閉めて濃度が安定した1分後から10分間測定
ビンを上向き:CO2濃度 1分後545ppm、11分後1370ppm(825ppm増加)
ビンを逆向き:CO2濃度 1分後572ppm、11分後1335ppm(763ppm増加)
逆にした方が、むしろCO2が抜けていない結果に・・・。

さらに、菌糸が真っ白に回った6日後に同じ条件で測定
ビンを上向き:CO2濃度 1分後797ppm、11分後1100ppm(303ppm増加)
ビンを逆向き:CO2濃度 1分後777ppm、11分後1035ppm(258ppm増加)
こちらも逆にした方が、CO2が抜けていない結果に・・・。

これらの結果を知った時から逆にする意味はないのではと思うようになりました。

これらの結果を2年間公開しなかったのは、2つの実験がスパッと同じ結果でなかったことと、サンプルが少ないため追試をいつかしようと思っていたからです。
しかし、ビンを反転する恩恵があるとしても、その恩恵を維持するためには、ビン交換後も逆にする必要があると思いだし、追試もバカバカしく思えてきました。ただ、せっかく画像とデータを残していたので、今回紹介してみた次第です。

興味深いのは、瓶詰直後と菌糸が回ってからでは、3倍近くCO2の発生量が違っていることです。これは、菌糸活性を反映していると考えてよいでしょう。

実は、その後、機器による測定は行っていませんが、実際に逆さ飼育を行っています。
初令投入後、幼虫がもぐったのを確認し、半数のビンを逆にして飼育しました。
結局は、差を見出すことが出来ず今日に至っています。
理論的可能性と現実!
実際には、様々な要素が影響していて、証明することの難しさを痛感しています。
まして、試験サンプルが、菌床や幼虫という生きているものであるため、その傾向がより一層出ているような気がします。

お陰で、まだしばらくはこの世界を楽しめそうですが・・・。
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[ 2010/10/22 08:16 ] 自由研究 | TB(-) | CM(-)
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