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私の回答

オオクワ飼育実践問題に対する私の回答を紹介してみます。

まず、確認ですが、シワが出ているということは、蛹室は作成完了状態で、あとは伸びて脱皮し、蛹化するだけです。
そうであるなら、自分で作った快適な部屋ですから、露天状態でそのまま蛹化⇒羽化まで管理するのがベストだと思います。
これだと、人工蛹室に移動する手間も移動刺激によるリスクも発生しません。
はぐった菌床でフタをするのは、崩れる恐れがあるため、露天がよいでしょう。
また、状態観察のためにも露天を推奨します。

基本方針はこうしておいて、キノコ発生、蛹室の状態悪化が見られれば、人工蛹室への移動を行います。

すぐに人工蛹室への移動を選択する人もいるでしょうが、私は安全性を優先し、少なくとも蛹の目が真っ黒になるまでは移動させません。
尚、ビン交換の選択枝はありません。
シワが出た状態から短時間で、良好な蛹室をつくることは困難です。

【ポイント】
上記の対処は、蛹室がボトル壁面に接していない場合です。
壁面を含んでいる場合には、羽化直前に人工蛹室へ移動しておかないと、羽化時に下翅を伸ばした際、水分で壁面に貼りつき、羽パカにつながる恐れがあります。

また、途中で人工蛹室への移動が必要となるのは、蛹にキノコが接触するような状況となった場合です。(キノコの刺激で★となった経験があります)

管理温度は、キノコの発生しやすい低温を回避して、24~25℃にしたいところですが、設備がなければ仕方なくそのまま19℃で羽化させるしかないでしょう・・・。この場合、40~45日程度を見込みます。

【温度による前蛹・蛹期間の差】
変温動物であるオオクワガタの成長速度は、温度の影響を顕著に受けます。
24~25℃で管理すれば、シワが発現してから蛹化まで♂約12日、♀約10日くらいです。低温データは取っていませんので正確にはお伝えできませんが、18℃くらいまで落とせば倍近くかかると思います。

つぎに、蛹期間ですが、24~25℃で管理すれば、♂約27日、♀約23日です。
♀に関しては19~20℃での検証記録があり、40日かかっています。
♂は、18℃前後で管理したことがありますが、蛹化日がハッキリしていなかったため正確ではありませんが、50数日かかりました。

ちなみに29~30℃で管理すれば、♀蛹は19日で羽化しますが、ちょっと危険な温度です^^;

【翌年のブリード】
早期羽化を人間が意図的に行った場合は、多少小さく羽化しても素質には影響しないと考えられています。
一方、個体差で早期羽化する個体に関してはどうなのでしょう?
早期羽化⇒少ない積算温度で素質のマックスに到達⇒大きくなる素質が乏しい
このような思考もできそうですが、根拠はあるのでしょうか?
そこらへんも確かめたいので、検証してみたい気はしています。
しかし、他に優先したいラインがありますので、様子を見ながら決めようと思います。
よって、ブリードできる可能性を残すための管理をする予定です。

余談ですが、飼育途上で迷った時は、より安全な方、より選択の可能性が広がる方、より経済的な方の順番で決定しています。

【ブリード可能までの日数】
これは、過去にあちこちの掲示板でたくさん議論されましたが、結論は個体差によるのではないでしょうか・・・。
早ければ3ヶ月で成功する例もあれば、6ヶ月で失敗する例もあります。
個体が大型化するほど遅いと考えられていますが、私にはわかりません。

また、ここでも温度が関係します。
温度が高いほど成熟期間は短くなるとの第一人者の見解を信じます。

これらと経験を総合し、私は、25℃を超える高めの温度で管理しておけば、4ヶ月でペアリング成功の可能性が生まれ、6ヶ月で9割以上は成功すると思っています。
よって、早期羽化個体には、できるだけ温度を高く管理する努力をして、5~6ヶ月後にペアリングすることになるでしょう・・・。

【実例】
5/22 初令投入

10月上旬から低温飼育へのシフトを開始

10/21 ビン交換時にシワを発見。そのまま19~20℃で蛹化を待つ。

11/4 蛹化  ここから40~45日で羽化と予想

11/28 キノコが出始めたため人工蛹室への移動を決定
能勢アウト♀蛹1

こんな感じでした。
このようにボトル壁面に蛹室をつくっていたため、羽化までに移動する予定でした。
10gあれば50㎜以上は確定とおもいましたが・・・
能勢アウト♀蛹2
微妙・・・。

人工蛹室は、5分で作製できる簡易型
能勢アウト♀蛹3
こんなのでも、確実に羽化します^^;
羽化後は、燃えるごみでポイッ!処理も楽です。

12/16 羽化 50mm

能勢アウト♀
ここまでくれば、羽パカの心配はありません。

1週間が経過したため、本日、マットに移動して24℃以上の場所に移動しました。

以上が、今回の実践問題の回答です。

オオクワ飼育も、知識・技能・判断力をどのように組み合わせて使用するかで差がでます。
データ、技術、経験を融合して活かすためのヒューマンアプローチがポイントではないでしょうか・・・。
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[ 2010/12/23 22:50 ] 飼育Q&A | TB(-) | CM(-)
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