今年のブリードに使用した♀は、久留米5頭、能勢12頭です。
考察できるほどのサンプル数ではありませんが、今後のためにメモ書きとして残しておきます。
まず、久留米では新成虫を使用したのは1例のみ!
エバクワさんより譲って頂いた♀52.0mm(12KU122)に対し、Waizu854と7日間のペアリングを実施しましたが、ことごとく空砲で採卵には至りませんでした。
それ以外は、昨年と同じ組合せの2年目交配でしたが、2♀は3日目と7日目に真っ二つ、1♀は事故なく5日間ペアリングを実施できましたが、こちらもことごとく空砲でした。
このような状況の結果、今年の久留米はエバクワさんに種付け頂いた久留米19番のみとなりましたが、先月11番から86.5mmが羽化したため、同配合の2年目ブリードを追加しました。
経験的に2年目♀のペアリングでは事故率が高いことを感じていたため、このペアリングでは♂の顎を縛って5日間おこないました。
その結果、卵は確認できています。
このままふ化してくれれば、今年の久留米は2ラインになる予定です。
今年の久留米事例を実践に活かすとすれば、2年目ブリードを行う場合は、事故予防目的で、♂の顎縛りを行うべきだということです。
次に能勢YGです。
使用した♂は86.7mm、85.1mm、83.7mmの3頭で、使用した♀13頭はすべて新成虫でした。
2週間のセットしても、初令2頭だけのラインや初令3頭のラインもありましたが、空砲ばかりでゼロとなったのは、わずか1ラインだけでしたので、今年のペアリングは大成功と言えるでしょう!
もう少し詳しく説明すると、837には1♀、851には3♀を5~7日間ペアリングしてすべて成功。
一方、期待して使用した867にはがんばってもらい、3/12~5/15の間に9♀と12クールのペアリングを実施してしまいました。
ペアリング期間は5日を基本としましたが、1♀は4日、3♀ほど3日としてみました。
ペアリング♀9頭にはエバクワさんとのコラボも含み、2頭の♀に5日間のペアリングを実施してお送りし、それぞれ25頭と26頭の幼虫が採れたとの報告を頂いています。
この867ラインを考察してみると、偶然かもしれませんが、成績が悪かったのは3日セット群の3ラインです。
1つのラインは、1本目の材をかじる行動もなく失敗と判断し、5日間の再ペアリングで17頭の幼虫を獲得しましたが、他のラインは、1本目空砲→4日再ペアリングして空砲→5日間再ペアリングして空砲でした。
もう一つのラインは、2週間のセットで2頭のみ幼虫であったため欠番として友人に提供しました。
今年の経験からポイントを挙げてみます。
①昨年の監視下ペアリングに比べれば、通常ペアリングで格段に成功率が上がった。
②4日間以上ペアリングした群で失敗例はなかった。
(もっとも産卵の多かった41頭のラインは4日ペアリング)
③♀が新成虫の場合は、♂の顎を縛らなくても事故は発生しなかった。
以上より、来年以降のペアリングは5日基本でよいと判断しています。
また、エサ皿の裏の状況で判断することが話題になることもありますが、ペアリング終了時に必ずも♂♀が一緒にいなかった例も多くあり、それほど気にするポイントではないと感じています。
結局は、適正なペアリング環境下で5日間放置ですべて成功した訳ですから・・・。
逆にこれでダメな例での追加ペアリングは効率が低いと考えてよいと思います。
また、1♂に12クールのペアリングを実施したことはありませんでしたが、これもよい経験となりました。
ペアリングの各クール間の休養期間をどう設定すべきかは難しいところですが、♀から次の♀の間に休みを挟まず連続実施しても成功率に特に影響している印象はありません。
最終的には、個体差が大きく影響するため、本日の記載内容がすべてのブリーダーに当てはまるとは思えませんが、少しでも参考になるところがあればと思い記載してみました。
大切なことは、各人の環境と手法においてデータを収集し、検証しながら常に改善を試みる姿勢ではないでしょうか・・・。
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ことがありましたが産みませんでしたね。
個体差はあると思いますが、やはり産卵管が
萎むのか劣化するように感じます。
私は親虫の産卵時期も影響しているなと感じています。
如何でしょうか?