何度も確認するようですが、クワガタは変温動物です。
孵化から羽化、その後の成熟期間までの成長速度が温度に左右されます。
今日は、オオクワガタを飼育する際の温度について確認しておきます。
たくさんのサイトで幼虫、蛹、成虫の飼育温度に関する記載を見かけますが、私の経験と照らし合わせて疑問に思うこともあります。
そうなる原因は、管理人が検証することなく無難なところで情報提供しているためではないでしょうか・・・。
そこで、私なりに幼虫、蛹、成虫の各ステージにおける飼育温度をまとめてみることにしました。
○卵から孵化までについて
オオクワガタは、夏季の常温飼育(28~35℃)で産卵させた場合、2週間で割り出してもほとんど孵化していますが、24℃でキチンと管理した場合3週間でも卵が発見されます。
大型個体を羽化させる場合、少しでも早く菌床に投入した方が有利となりますから、各人の産卵セット温度から最適な割り出し期間を設定する必要があるのではないでしょうか。
○孵化から3令まで
常温管理では温度変動が時期によってバラバラであるためデータを採っていませんが、24℃管理下でのデータを紹介してみましょう!
山梨産オオクワ幼虫を孵化翌日に菌糸ビンに投入、その後も観察を続け55日目に3令脱皮を確認。(♂幼虫)
また、山梨産オオクワ幼虫を孵化3日後に菌糸ビンに投入、その後の観察から19日目に2令に脱皮し56日目に3令脱皮を確認。(♀幼虫)
普段は割り出し時ですでに加齢は進んでいることや3令脱皮時を観察できることも極めて稀であるため、この2例くらいしか正確なデータはありませんが、概ね55日ではないでしょうか。
よって、割り出しまで時間をとる飼育法の場合は、菌糸ビン投入から50日未満で3令になっていると思われます。
この場合も温度が高いほど加齢速度は速くなりますから常温管理ではもっと短くなることは間違いありません。
よく2本目へのビン交換時期を設定する人がいますが、割り出すまでの期間と飼育温度を規定しておかない限りその設定に疑問が残ります。
次回は、3令幼虫~成虫管理までの温度について書いてみます。
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