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飼育あれこれNo.8 -ペアリング環境について考える-

オオクワガタに最適なペアリング環境はどのようなものでしょうか?
ケースの広さ、マットの深さ、エサ皿の形状や大きさなど・・・。
成功率が高いものがより適した環境なのでしょうが、その点を検証した報告を知りません。
人は、狭い方が出会う確率が高い、マットも薄く敷く方が潜れないため出会う確率が高い、広いエサ皿の方が交尾しやすいのでは・・・などの思考を巡らします。
私が駆け出しの頃に学んだ飼育マニュアルには、殺傷トラブルを考慮して、飼育ケースは狭すぎず、♀が逃げられるようマットは深めにしてマット表面には障害物となるものを設置することが推奨されていました。
あとは、出会いの場所となるエサ皿の重要性も書かれていました。
これらは、一見矛盾しますが、成功率と安全性のどちらを優先するかの考え方の違いと言えます。

しかし、私がポイントとしたいのは、果たして狭く、マットのない環境の方が繁殖行動の成功率が向上するのだろうか・・・との疑問です。
昆虫は、野外においては同種の出会いの確率を高めるために♀が種特異的なフェロモンを出し♂を誘因する例が多くあります。また、このフェロモンは誘因だけでなく、交雑とならないよう生殖隔離の働きも担います。
少なからずオオクワガタも、同種と出会い繁殖行動につなげる手段を身に着けていると考えています。
私は特別に出会いやすくしなくても、♂は♀を感じとり同種であることを確認できれば、繁殖行動に至ると思います。

別に狭い空間、マットなしのペアリング環境を否定する訳ではなく、安全性も考慮すべきではないのかと思っています。
基本的にオオクワガタは大人しい種で殺し合うことは稀です。
しかし、私は経験的にトラブル発生要因があると感じています。
それは年齢です。
これまで数例の♀殺しを経験していますが、すべて2年目の♀でした。
オオクワでの♂殺しは未経験ですが、2年目のコクワ♂が1年目の♀にやられたことがあります。

おそらく、成熟まもない若い個体を使用してのペアリングであれば、ほとんどトラブルはないかもしれません。
あえて要因を探せば、時に凶暴な♂がいます。
人や♀に対して大あごを開いて威嚇してくるようなやつ・・・。
こういうのは、リスクが高まるかもしれません。

可能性が低くても隔離飼育していた♂と♀を独居させる以上、殺傷の可能性はあります。
そこで、リスク軽減対策として♂の大あごを縛ることがあります。
より安全にペアリングを実施するためには、有効な手段となるため、私も貴重な個体でのペアリングには迷うことなく導入しています。

次回は、大顎の縛り方を紹介してみます。
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[ 2017/03/25 11:35 ] 飼育あれこれ | TB(-) | CM(0)
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